こんにちは、shizuwaです。
夏が近づいてくると、みんなお世話になる『蚊取り線香』。
キャンプの虫対策としても定番のギアです。
情緒的にも外せません。
キャンプシーンは屋内と違い、開け放たれたどこまでも続くオープンワールド。
モンスターは跋扈しませんが、迷惑な虫どもが湧いて出ます。
なので蚊取り線香も、よりパワフルな【屋外専用】が選ばれます。
においも煙の量も通常タイプの数倍増しという、すごいヤツです。
ただ、外だと拡散してしまうから、そのすごさがイマイチ分かりずらいかも知れませんね。
だからと言って、この屋外用蚊取り線香を屋内で使用しては、ぜったい駄目。
大変なことになりますよ。
ええ、大変なことになりましたよ。
今回の内容は、もう数年前の出来事ですが、屋外用蚊取り線香を部屋で使って後悔しちゃったりした記録です。
屋外用蚊取り線香を部屋で使ってみたら・・・
騒がしいのがどうにも苦手で、あまり社交的とはいえない人間の僕ですが、人間以外の生き物は大好きです。オケラもミミズもアメンボも。
嗚呼こどもの頃に戻りたい。
ところが、こんな社会不適合者気味にもかかわらず、なぜか家庭を持っちゃってまして。
いちおう、ちゃんと円満。
家では毎日、息子君が成長とともに興味を失ってしまったナミゲンゴロウ×2匹を、甲斐甲斐しく世話したりしています。すごくカワイイ。
他にもドジョウやメダカ、ヌマエビに、多数の観葉植物などなど。
そんな"いきものがかり"の僕ですが、大嫌いな生き物もいます。
『人類の嫌いな生物best3』には入るんじゃないかという、学名【rifujin-na-joushi】って生き物よりも、【eraso-na-syachou】よりも、さらに輪をかけて嫌いなヤツがいます。
それは蚊。キーーーーンって飛ぶ血を吸うヤツです。
あの嫌になるほど耳障りな、甲高い羽音。
とたんに平和な時間は終わりを告げ、脳内にDMCの曲が鳴り響き、胸の内の深い部分に眠る、殺意の波動すら呼び覚ます。
ヤツが現れたら、もう冷静ではいられません。
へッッッッッッバンキンッッ!(ヘッドバンギング)
エンカウント!
あれはたしか2年前のこと。
10月も末だというのに、蚊がでました。
不意をついて現れました。
夕食の後片付けも終わって、一息ついた頃でした。
ぽかぽかと暖かな陽気の日だったので、推測するに、昼間ベランダに出しておいた鉢植えのパキラに潜んでいたのでしょう。
なぜなら我が家は高気密高断熱住宅。
つねに換気扇が回って外気を取り入れているため、あまり窓は開けませんから。
そうして潜り込んだ、たった一匹の蚊。
大惨事の前触れでした。
そうだ、屋外用があったじゃないか!
ウチでは普段、電気式の蚊取りを使っています。
しかしタイミングの悪いことに、もうカードリッジの薬剤が残っていませんでした。
あまり使わないので、だれも気付かなかったようです。
だからといって、放っておくわけにもいきません。
手をこまねいている間にも、ヤツはあの羽音で心を激しくかき乱してきます。
イライラするし、このままじゃ吸血も時間の問題。
いちおう薬はあるけれど、むざむざ血をくれてやる義理もありやしません。
そんなとき、ハッと思いつきました。
「キャンプ用の蚊取り線香があったじゃない!」
と。
過ちの始まり
振り返ってみれば、あれが過ちなのは明白でした。
だって屋外専用って、屋内では使っちゃだめって、しっかりちゃんと書いてあるもの。
今はもう売っていませんが、当時、この『アースやぶ蚊線香太渦巻』を気に入ってよく使っていました。
安いうえに効きも良く、なにやら高貴そうなビャクダンの香りまで付いているのがポイントです。
まぁ、香りなんて外ではあまり分かりませんでしたけど。
森林香のケースに入れて使っていたアース太渦巻。
普通の蚊取り線香では考えられないほど真っ黒に煤けたケースが、屋外専用の強力さを物語る。
普段はジップロックで厳重に封をして、庭の倉庫に仕舞っているコイツ。
それでも倉庫内は煙臭い。
持ち出してきて部屋に入れると、もう火を着ける前から、とにかく効きそうなニオイが漂います。
この時点で、
「室内で使って大丈夫かな?」
との不安のひとつも湧き起こればよかったんですが、その時のぼくは、
「このうっとおしい蚊をどう始末してやろうか!」
という使命感で頭いっぱいだったのです。
愚かですね。
大惨事
アース太渦巻に火を着け、部屋を出たあと。
コーヒーなどを淹れつつ、リビングでお菓子をつまんだりして、約20分。
その後2階の部屋に戻ろうとすると、階段のあたりで、なんだかすでに煙臭い。
はっきり臭い。
上に登るにつれてにおいは増し、もうイヤな予感しかしません。
自分の寝室なんだけど、「ちょっとお邪魔しますよ」といった心持ちで恐る恐るドアを開けたら・・・
煙い!
煙すぎて、いったいどのへんがビャクダンなのか、もはやさっぱり分からない。
とりあえず窓を開け放ち、急いで空気を入れ替えたものの、部屋中の物に臭いが付いてしまって、さぁ大変。
窓を開けている間はいいんだけど、閉めると途端に充満して息苦しい。
まさかたった20分でここまで染みつくなんて。
消臭剤をスプレーしたり、壁や棚を水拭きしたり、部屋から臭いがとれるまで、結局一週間ちかく掛かかってしまった。
煙3倍、なめてました・・・。
害はないの?
蚊を退治するはずが、自分も退治されそうな有様になってしまった我が寝室。
タイヤのない車のごとく、ベッドはあれど、もはや寝室としての役目は果たせそうにありません。
ていうか、ベッド臭ぇ。
枕なんて、染み込んだ頭皮脂臭と混じりあい、まるで鈍器で殴りかかってくるかのような臭いです。殺意つきで。
優しく頭を包み込んでくれていたあの枕はもういない。
そこには化学物質によって変異し産まれた、80年代のホラー映画みたいな、悲しきモンスターが横たわっているだけ。
といった具合で、とにかくクサい。
部屋中の物がすごい臭いになってしまいました。
こんな環境にいて人間の身体は大丈夫なのか?と心配になってきます。
そこでちょっとググってみた。
殺虫成分『ピレスロイド』人体に害はない
それによると、蚊取り線香の殺虫成分は『ピレスロイド』。
害虫の神経に作用し退治する、一種の神経毒みたいですね。
人間への影響はどうかと言うと、哺乳類・鳥類などの恒温動物はピレスロイドを分解・排出できるので、害はないそう。
おお、ひと安心。寝れないことに変わりはないけど。
ただ、蚊以外の虫はもちろん、変温動物には効いてしまうので注意。
水にも溶けやすいので、水槽の魚なども危険です。
ほか、カエルなどの両生類、トカゲなどの爬虫類、お子様大好きカブトムシなんかも影響を受けるので、ぜひぜひ、注意してやってください。
まとめ
通常の蚊取り線香は、文字通り『蚊にしか効かない』程度のピレスロイドしか含有していないので、他の生き物にはそれほど影響がない場合がほとんどです。
しかし、屋外用は通常タイプより含有量が多いので、悪影響があるかもしれません。
現に、ぼくの寝室は深刻な汚染を受けましたからね(涙)
屋外用蚊取り線香は、屋内で使っては駄目です!
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