11月下旬。
ちょっとだけ遠出のキャンプをしてきました。
移動距離(約)100キロ、高速道路に乗って2時間弱のドライブです。
「どこが遠いの?」
とツッコミがありそうですが、ふだん一般道で1時間くらいが行動範囲の自分にとって、これは立派な遠出ですw
行先は、初訪問の『もりもりランド・かつらお』。
福島県の浜通り、葛尾村にあるキャンプ場です。
地理的には、中通りと浜通りの、ちょうど境あたりに位置しています。
『ものすごく山奥』というわけでもないのですが、主要な街やICからは20~30キロ離れ、周囲にはスーパーマーケット等もありません。
ただ、交通量が少ないからスイスイ進んで実際の距離ほど遠くは感じない、という絶妙な場所。
キャンプ場としては良い立地ですね、ここ。
とても静かで、落ち着いた林間キャンプを満喫できました。
リニューアルオープンで超キレイ!『もりもりランド・かつらお』
県道50号、浪江三春線から『もりもりランド・かつらお』の看板に従って小道に入ると、とたんに田園風景は消え、ぐんぐんと山が深くなる。
道幅は狭いものの、生活道路ではないようで、対向車はまったくいません。路面もきれいで走りやすい。
しばらく行くと、小奇麗なログハウス風の建物が現れました。
『もりもりランド・かつらお』の管理棟です。
もりもりランド・かつらおは東日本大震災の影響で休止状態になり、一時はずいぶんと荒れ果ててしまったそうです。
このあたり、当時は全村避難でしたからねぇ・・・。
けれどそこで終わらずに、周囲の整備や修繕を経て、2022年9月リニューアルオープン!
営業再開となりました。
今は、管理棟も場内設備もキャンプサイトも、とってもきれいです。
一度荒れてしまったところを、ここまできれいに戻すのは、きっと大変だったろうと思う。
森の中のオートキャンプ場
今回利用したのはオートサイト。
『もりもりランド・かつらお』のメインとなる場所で、A1~A22までの全22区画あります。(2024年11月当時A1~2は整備中でした)
1泊の料金は3,000円(電源使用する場合は+1,000円)。
区画の広さはサイトにもよりますが、全体的には小さめです。
なかにはツールームテントが張れそうな場所もあるものの、数は多くありません。
ソロなら問題ないけれど、ファミリーキャンプで大型のテントやタープを使うなら、ちょっとサイズに気を遣うかも。
受付で場内マップを見ながらどのサイトにしようか迷っていると、管理人さんが
「見てから決めてもいいですよ」
と言ってくれました。ありがたい!
やっぱり、直に見て選びたいですからね。
ぐるりと一周してじっくり吟味した結果、11番サイトに決めました。
理由は『高台になっていて展望が一番良かったから』なんですが、同時にもっとも風の影響を受ける場所でもあったみたい。
冷たく乾いた風がずっと吹いていて、ちょっと寒いぞ。
試しにお隣の12番サイトに行ってみたら、一段低いぶん少しマシな気がする。
すぐさま自分の11番に戻ってみると、やっぱり風量が少しだけ増えた。
「あっちにしとけば良かったかなぁ・・・」
なんて思ったりもしたけれど、それも一瞬。
もう引っ越すのも面倒だし、
「眺めはこちらのほうが良いからまぁいいや」
となりました。
ちなみに今回のお客は、A11のぼくと、A22に1組だけ。
とっても静かなキャンプでした。
『もりもりランド・かつらお』は、施設全体が山の中あり、木々に囲まれ自然豊か。
かと言って鬱蒼としているわけではなく、ほどよく整備されていて、印象は『フォレストパークあだたら』に近いかな。
自然を壊さないよう適度に手を入れた、里山の雰囲気です。
11月だったので、すでに紅葉は終わり葉は落ちていましたが、森の心地良さは健在。
場内を歩いて回ると気分も爽やか。
「次に来たらどのサイトにしようか」
なんて想像しながらの散歩が捗ります。どこも快適そう。
A5サイトは突き当りなのでプライベート感が高く、広さもある。向こう側には遮るものがないので展望も良い。
A8(左)とA10(右)も同様に突き当りで、プライベート感あります。
友人とのソロキャン×2ってシチュエーションにはうってつけ。
A15・16はそれらとは反対側の斜面にあって、正面には山が連なっているロケーション。遠くまで見通せるわけではないけれど、眺めはとっても良い。
そして、正面に山があるからか、あまり風がない。
個人的には【A5・8・10・11・12・15】あたりが好みでした。
家で下調べをしたときは、どのサイトも土のフィールドかと思っていたんですが、整備が進んだようで砂利になっていました。
砂利はわりと細かくて、クッション性があるほど厚く敷かれています。
おかげでゴツゴツした痛さは感じません。ひざをついたって平気です。
まるで庭園みたい。
水はけも良く、雨でもテントが汚れることはないでしょう。良いサイトです。
ただ、砂利の下の土が柔らかいのか、ペグの効きは弱め。
驚いたことに、30cmの鍛造ペグをグリグリしていたら、素手で根元まで刺せてしまいました。
20cm未満のピンペグだと、ちょっと不安なフィールドかな。
炊事場もとてもきれい。
洗剤も用意されています。
お湯はでませんが、冬季は営業していませんから、まぁ仕方なし。
個人的には問題ありません。
立派なカマドもありました。
トイレもとってもキレイです。
そしてうれしいことに、本っ当うれしいことに、ウォシュレットが導入されていました!
HPにも記載がなかったので、これはうれしいサプライズ。
ぼくは寒い時期になると火鍋をよく食べるんですが、調子に乗って辛みを接種し過ぎた挙句、翌朝トイレでつらい目に遭うことがよくあるんです。まぁ自分が悪いんですけどね。
だから、キャンプ場のウォシュレットはまさに救世主。
そして今夜の予定も、辛いメニュー。ぞんぶんに辛くしちゃおうっと。
ウォシュレットが心強い!
晩秋の森さんぽ
場内はすっかり冬の装い。
あらゆるものの彩度が抜けて、モノクロの世界が近づきつつあります。
サイト内や通路以外は、あらゆるところが落ち葉に覆われていて、ときおり風に吹かれザアッと動いて、まるで魚の群れみたい。
踏み込んでみると思いのほか深くてびっくり。
ふっかふかの落ち葉は何だか懐かしさを覚える感触で、心地よくて、でも感傷的。
そんな気持ちを嚙みしめるように、しばらく堪能してました。
散歩を終えてテントに戻る頃には、青空はすっかり消えてしまいました。
予報だとずっと晴れのはずだったんですが、どうやら外れたみたいです。
陽が陰ったとたん気温は一気に落ち込んで、吹き付ける風が冷たいのなんのって。
11番サイトの正面は山の斜面になっていて、その向こうには何もありません。
見晴らしは最高に良いものの、風が吹くとモロに受ける。
しかも雨まで降ってきた。嘘だろ!?
テントの外で本を読もうかと思ってたけれど、辛すぎて諦めました。
しかし!
じつは今回、暖房を持ってきました。
冬キャンプに備えて準備した、New Gearですよ!
こいつを試してみるのが、今回の主な目的。
だからある意味、この寒さも願ったり叶ったりではあるのです。
さてさて、どんなもんかな。
後編に続きます。
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