11月・猪苗代湖畔でシンプルな野営ソロキャンプ

11月上旬。

よく晴れたある日の午後。

ちょっと時間が取れたので、ソロキャンプへ行ってきました。

時刻は15時をまわっていたけどあまりに良いお天気すぎて、居ても立ってもいられず僕は、バックパックを持ち出しました。

季節は晩秋。だいぶ日も短くなってきてるから、暗くなる前に到着できるように行先は近場で。

「久しぶりに猪苗代湖いくか」

と出発したのは16時。

食べ物は家にあるもので、お酒は途中のコンビニで。

そして到着したのは17時。

磐梯山を正面に望む静かな浜に、なんとか日暮れ前に着きました。

日中ずうっと顔を出していた陽のおかげか、11月にしては気温が高く、風に冷たさも感じない。

すっきり晴れた空と相まって、とてもいい気持ちです。

ちょっとバタバタしたけれど、出てきてほんと良かったなぁ。

とはいえ、陽が沈んだら寒さがやってくるはず。

さっさとテント張ってしまおう。

今回は滞在時間も短いので、設営撤収の簡単な1人用ドームテント、REIのPassage1。

慣れてしまえば、暗かろうが多少の風があろうが、立てるのは10分もかからない。

こんな穏やかな日なら5分もあればじゅうぶんだ。

テントが立ち上がったら、バックパックを中に放り込んで設営は完了。

よし、さっそくビール飲もう!

だってほら、もういい具合に暮れたもの。

到着からほどなくして、夜はあっという間にやってきた。

気づけば波の音さえ消えて、静かな夜は深まっていく。

さすがに晩秋の平日は、暗くなった浜に人影は見て取れない。

ノイズ交じりのラジオの音が、侘しく暗がりに吸い込まれていくばかり。

うん・・・。

最高www!

うっは!ぼっち最高w!気持ちいいーー!

無駄にテンション上がりますw

しんとした水際で、対岸にともった町の灯を眺めながらのお酒がほんとうに、ほんとうに美味い。

普段の暮らしの中から出てきて、ちょっとした孤独に包まれるこの時間がぼくは大好きで、そして貴重だ。

ありあわせの夕食は、インスタントラーメンで。

いったいいつからあったのか、家の保存食入れの底に沈んでいたカレーラーメンと、冷蔵庫のなかの野菜数種。ちょっとのバラ肉。

面倒だから全部いっぺんにぶち込んで、沸騰を待たず水から煮る。

お酒はすでに、3本目に突入したところ。

なのでもう、細かいことは気にしない気に出来ない。

蓋がカタカタ鳴ったところで、卵を割り入れもうひと煮立ち。

そこから経過したのは、果たして1分なのか5分なのか?

そのあたり定かではないけれど、出来上がったものは、とびきり美味い。

それがキャンプでキャンプ飯!(笑)

実際、とても美味しく頂きました。

滞在時間の短い今回は、手間をかけたくないから焚き火はなし。

最近は、『キャンプ=焚き火』みたいな風潮もあるけれど、けっしてそんな事はないと思う。

あえて火を熾さず、そのぶんノンビリするのも悪くないです。

とくにこんな、灯りと夜空のきれいな夜はね。

テント前に座り込んで、頭上を見上げた先の空には、天の川が浮かんでいました。

自分が子供の頃には玄関先でも見れたっけなぁ・・・、なんてノスタルジックな気持ちになった。

OFFにし忘れたスマホの目覚ましが突然鳴って、朝からなんとも嫌な気分。

叶うことならタイムマシンに乗って、星と酒でフワフワしていた昨夜の自分に「このアホウが!」と突っ込んで目覚ましを切りたいと思うほど後悔したけど、まぁ自分が悪い。仕方なし。

気を取り直して、寝袋から出ている顔面に神経を集中し感じた冷気から、たぶん気温は3℃くらい、かな。

無暖房冬キャンプの経験から、ぼくの顔は周り空気の冷たさで、だいたいの気温がわかるようになったのだ。

しかも意外と精度が高い。

テント入口の隙間から空の様子を確認すると、引き続きの晴れ模様。

静かな湖面に霧が漂って、なんとも幻想的な朝。

こころなしか、時間もゆっくり流れているみたい。

霧は日の出とともに姿を変えて、その実態を掴ませないようにしている。

けれどほんの数分後には跡形もなく消え去って、滑かな湖面があらわになっていました。

自然の移り変わりはいつ見ても圧倒される。

その様子を、コーヒー飲みながらぼーっと眺めていたら、辺りはすっかり明るくなっていました。

前日の到着時にはすでに薄暗かったせいか気づかなかったけど、紅葉はだいぶ進んで、もう散り際でした。

ところどころ、まだちょっと色味は残っているものの、それも僅か。

林の中は落ち葉色。

冬の到来は近い。

さぁ、テントに戻って朝食だ。

いつものカレーメシと思いきや、今回はハヤシメシ。

まぁ似たようなものか。

今年から使い始めたフッ素加工フライパンがあまりに便利だったので、もう一つ、径12cmの小さいヤツを買い足しました。

食べ終わる頃には頭上の靄(もや)もすっかり消え去って、秋晴れの空が続きます。

吐く息はまだほんのり白く、ちょっと肌寒いけど、清々しいとはまさにこのこと。

あとは翌日までずっと晴れの予報。

だけど用があるので、朝8時で撤収。

今回は17時~翌8時までの、自分としてはショートステイなキャンプでした。

なので目的は、お酒を飲んで簡単なご飯を食べて、寝る。

それだけに絞ったシンプルスタイル。

焚き火もチェアもテーブルもなし。

けれど、とても充実した時間をすごせました。

まぁ、お金を払うキャンプ場だともったいなくて出来ないけどね。

久しぶりの猪苗代畔野営ソロキャンプ、すっきりリフレッシュして、大満足です。


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