キャンプで使うマルチツールとして、僕が選んだのはビクトリノックス。
デラックスティンカーというモデルを、今年の春先に購入しました。
ビクトリノックス自体は元々ずーっと使っていたので、買い替えという感じです。
これにした理由は、自分の求める条件にピタリと一致したから。
- 調理に使えるサイズのナイフ
- プライヤー(ペンチ)付き
- 取り回しの良いサイズと軽さ
- 買いやすい値段
ぼくは去年あたりから、アルコールストーブをよく使っています。
そのため、プライヤーが必須装備になりました。
熱々の火力調整蓋を掴むためです。
はじめは、『ナイフメインのツール』と『プライヤーメインのツール』を2つ持っていたんですが、なんかバカらしくなりまして。
そこで、ナイフとプライヤーの両方があり、バックパックキャンプでも負担にならない軽量コンパクトなマルチツールが欲しくなったのです。
いろいろ検討してきて、最終的に選んだのは、使い慣れたビクトリノックス。
プライヤー付きのモデルは初めてですが、使ってみると、とても高い精度で作られているのが伝わってくる。
ぐらつきなどは微塵もありません。
知っていたけど、相変わらずの高品質。
手にしているだけで思わずニンマリしてしまう、ほんとうに良い道具です。
スイスに拠点を置くビクトリノックスは、マルチツールの分野では元祖ともいえるメーカー。
赤いボディの多機能ナイフは、おそらく誰もがイメージするマルチツールの姿ではないでしょうか?
かく言うぼくも、10代のときに行った、はじめてのひとり旅のお供がビクトリノックス。
その後も野宿ツーリングやアジア放浪など、かならず持っていってました。
そんな思い入れがあるビクトリノックス。
けれど、コレをキャンプのお供に選んだのは、けっして思い出補正などではありません。
しっかりと実用的な道具だからです。
ビクトリノックス・デラックスティンカー
ナイフとプライヤーを備えたビクトリノックス
デラックスティンカーは、ビクトリノックスではミディアムサイズに分類されるモデル。
プライヤー付きとしては最もリーズナブルで軽量です。
サイズ | 長さ91mm×幅26mm×厚み22mm | ||
重量 | 123g | ||
素材 | ABS樹脂/セリドール樹 | ||
機能 | ラージブレード | スモールブレード | はさみ |
プライヤー | 缶切り | 栓抜き | |
+ドライバー | -ドライバー3mm | -ドライバー6mm | |
リーマー(穴あけ) | マルチフック | ワイヤーカッター | |
キーリング | ピンセット | つまようじ | |
端子つぶし | ワイヤーストリッパー | 全17機能 |
畳んだときのサイズは、手のひらにすっぽりと収まるくらい。
ポケットにも難なく入ります。
機能は全部で17種類。
キャンプでよく使うのはラージブレードとプライヤー。
あれば便利なのが、ハサミ・缶切り・栓抜き。
これに加え、個人的に重要なのがピンセット。
レザーマンやガーバーなど、他メーカーのマルチツールと比較したとき、これらの機能が揃い、かつ納得のいくサイズ、値段だったのがビクトリノックス『デラックスティンカー』でした。
ナイフ - コンパクトだけど多用途に使える
ナイフは様々な場面で使います。
メインの用途は、ラージブレードでの調理。
ラージとは言っても全長約7cm(刃渡りは約6cm)のコンパクトなサイズ。
「調理に使うにはちょっと小さいんじゃ?」
と感じるかもしれませんが、使ってみると意外と事足ります。
肉や野菜を一口大に切る程度なら不自由しません。
むしろコンパクトで取り回しが良く、使いやすいくらい。
これより小さいと足りないし、大きいと持て余してしまう。
個人的には6~7cmくらいがちょうどいい。
もちろん、調理以外でも幅広く使えます。
ブレードのロック機能はありませんが、使っていてとくに不安を感じることもありません。
プライヤー - 高精度でこまかい作業が得意
プライヤーの用途は、アルコールストーブ火力調整や消火、小型ウッドストーブのゴトクの取り外しなど。
熱くて触れないものを掴む役目。
プライヤーの先端部が手元からけっこう離れているので、これら火器を扱うのにとても適していると感じます。
デラックスティンカーのプライヤーは、レザーマン等のそれと比べてなんだかひょろっと長細く、頼りなさげに見えるかもしれません。
しかし実際に手に取ってみると、かなりガッチリとして、高い剛性を持っているのに驚きます。
この辺はさすがビクトリノックス。
精度も非常に良く、細かい作業も難なくこなします。
ばね付きなので使い勝手も良い。
ただ、ガッチリしているとは言っても、あくまでコンパクトなマルチツールの一機能。
フルサイズのパワフルなプライヤーと比べあまり重たいモノは持てず、どちらかと言えば、精密&軽作業向きです。
中身の入ったクッカーや鉄板などは、いちおう持ち上がりはするけれど、ちょっと厳しい。
でもそういったモノは耐熱グローブで掴むので問題なしです。
その他 - どの機能も高いレベル
ハサミはちょっとした封開けなどに便利。ナイフ同様、切れ味は抜群です。
ピンセットも精度が高く、細かいトゲも難なく掴め、イザというとき重宝します。
缶切りや栓抜きも、単体品と比べたって遜色ないレベルの使い勝手。
その他の機能はあまりキャンプでは使わないけど、どれも非常に高精度・高品質です。
レザーマンも迷ったけれど
先にも書いた通り、デラックスティンカーの主な使い道は、調理とアルコールストーブ。
これを一つのマルチツールで済ませたかったのが購入理由です。
定番のレザーマンとも迷ったのだけど、最終的にビクトリノックスを選んだのは、サイズと価格。
同じくらいのブレードサイズで比べると、レザーマンはフルサイズのプライヤーを搭載したモデルになり、大きく重く、高価になってしまうのです。
ぼくの用途だと、これは完全にオーバースペック。
もうね、猪苗代湖の遊覧に、かめ丸でなくクイーンエリザベスを使うが如くなんですよ。
ちょっと、もったいないかなって。
いっぽう、ミニサイズのプライヤー搭載モデルだと、ナイフが小さすぎて調理には向きません。
そもそも、ナイフのないモデルも多いです。
調理用ナイフとミニプライヤーの2つ持ちってのも考えましたが、やめました。
だって、どうせマルチツールを使うなら、ぜんぶ一つで済ませたいじゃないですか。
せっかくいろんな機能があるんですから。
そう思って、ミニサイズも購入には至りませんでした。
ビクトリノックスのほうが合っていた
で、ビクトリノックスを選んだわけです。
元々がナイフメーカーなだけあって、ブレードの使い勝手は申し分ありません。
切れ味は素晴らしいのひとこと。
サイズ的にも多用途に使えます。
プライヤーも想像以上にガッチリしているし、全体的に工作精度が非常に高く、グラつきなど微塵もない。
いろいろな機能が詰まっているにもかかわらず、揺るぎのない塊のよう。
とにかくかっちりしているので、使っていて不安を感じる部分はまったくありません。
なめらかな流線形のボディは持ちやすく、コンパクトだからポケットに入れても邪魔にならないとこが良い。
機能は比較的シンプルで、キャンプで使うなら最適なモデルじゃないかと思います。
マルチツールは浪漫とよく言われるけど、デラックスティンカーくらいの機能数とサイズ・価格なら、個人的には実用道具。
ガンガン使っていける良い道具です。
自分の用途には、ビクトリノックス・デラックスティンカーが合っていました。
まとめ
いろいろな機能を一つでまかなえるのが、マルチツールの最大の利点でありアイデンティティ。
その多機能をコンパクトに持ち運べるのが魅力です。
ただ、自分の用途にたいして過剰すぎると使うのが面倒になるし、機能が足りないのはさらに論外。
なかなか選ぶのがむずかしいツールです。
キャンプシーンではレザーマンが人気みたいですが、ぼくのように、
- いろいろ使えるサイズのナイフがほしい
- フルサイズのプライヤーは要らない
- 軽量コンパクト
- リーズナブル
というマルチツールを探しているなら、ビクトリノックスって選択もどうでしょう?
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