前にも少しだけ書いたけど、ブラックガムコーティングのタープを、この夏の日射し対策として購入しました。
実際、その効果には大満足で、今までのシルバーコーティングより涼しいなって実感できます。
ブラックガムコーティングのタープは今年に入ってだいぶ値段も落ち着いて来ており、リーズナブルな商品が増えてきました。
ぼくが買ったのも、4×4mのサイズで約5,000円とほぼ最安値に近いやつで、『JIYUNII』という見たことも聞いたこともない有象無象の中華メーカー品(たぶん)です。
安いけれどちゃんと使えていて、遮光、防水、本体の造りなど特に問題はなく「とりあえずブラックガムコーティングを試してみたい」という目的にはピッタリの品でした。
今回はその【JIYUNIIのブラックガムコーティングタープ】のレビューです。
JIYUNIIのブラックガムコーティングタープ
購入したブラックガムコーティングのタープは、【JIYUNII】という謎メーカーの4×4mサイズ。
他に【3×3m】と【3×4m】もあります。
こいつを選んだ理由は、単純に安かったから。
- 遮光率99%のブラックガムコーティング
- サイズは4×4メートル
- タープの色は黒以外
- リーズナブル
という条件で探したとき、これが一番ピッタリでした。
その条件の理由は、
- サイズは友人と使う前提なので大き目を。
- 色はブラックガムコーティングなのに黒いタープじゃ芸がないよな。
- とりあえず安いので試して、気に入ったら良いの買うか!
という訳です。
ちなみに、数年前まったく同じ理由で購入した安いシルバーコーティングのタープは、いまだ健在。

困ったことに、壊れませんw
外見
カラーはカーキとなっていますが、実際は明るいベージュです。
アウトドアでカーキ色というと『ミリタリー系のくすんだ緑色』を思い浮かべますけど、色彩名としてのカーキには『ベージュに近い茶系の色』って解釈もあるので間違いではないんです。
ややこしいですよね。
いちおう、注意してください。このタープは明るいベージュカラーです。

セット内容
この商品の内容物は4点。
- タープ本体
- ペグ8本
- ロープ8本
- ペグ・ロープを入れる袋
ペグは尖ってもいない、まるで役に立たないタイプ。
ロープは約3メートルでプラ製の自在付きですが、こちらも質が悪く、別途用意したほうが良い。
ペグ・ロープともに100均のほうが遥かにマシです。

収納袋はタープ本体と同じ色・素材なので、無駄にぶ厚く頑丈。
こちらは問題なく使えます。

タープ本体
タープ本体は【210D高密度のオックスフォード生地】との記載がありますが、オックスフォードとは織り方のこと。
素材についての記載はありません。おそらくポリエステルかと思います。
オックスフォード生地は、平織りの一種で、経糸(たていと)と緯糸(よこいと)を2本ずつ引き揃えて織る「斜子織り(ななこおり)」という技法で作られた生地。※AI による概要
全体的に縫製が雑な部分もあるけれど、造り自体はかなりしっかりしています。

ループ部分もがっちりと補強されているので、簡単に破けたりはしないでしょう、たぶん。


重さ
重さは、付属品を除いた【本体+収納袋】で実測2116g。(16か所の金具は外してあります※後述)

ポリコットンほどではないにしろ、タープとしてはけっこう重め。
けど、張るのに苦労するほどではないです。
まぁ安いし、軽量系のギアじゃないので、こんなものでしょう。
重い幕なので、ポールは携帯性より頑丈さを優先し、太いものを選んだ方が良いです。
ループ
ループは本体の周囲に全部で16か所。上面にも欲しかったところですが、残念ながらありません。まぁ安いので仕方ないでしょう。

全てのループには初めから金具がついており、ハトメはありません。
この金具、便利ではあるのですが、ロープやポールを付けていない状態だとブラブラしてなんか邪魔だし、若干バリがあるのでロープが痛まないか心配になります。

なので、ぼくは少し改造しました。(※後述)
遮光性
肝心のブラックガムコーティングは、たしかに効果を実感できます。

シルバーコーティングと比べると、より濃く涼しい影が出来ます。
ほぼ光を通さず下は薄暗くなるほどで、日の当たる場所より、あきらかにヒンヤリとしています。
これなら、真夏で木陰のない環境でもキャンプ出来るなって思いました。
ただ、タープ自体が蓄熱するから、あまり低く張ってしまうとやはり暑いです。
まぁそれはどのタープでも同じですけどね。
高く張って頭上空間を広く取り、風が抜けるようにすればとても快適ですよ。
耐水性
耐水圧は3000mm。
タープとしては特別高性能でもないけれど、一般的な数字です。
この数字を信じるならば、キャンプ使用には問題のない耐水性があるはず。
じっさい、けっこうな雨の日にも使いましたが、漏れることはありませんでした。
たぶん信じて大丈夫かとw
気になった点
問題というほどではないけれど、気になった点がひとつ。
対角線にポールを配置して菱形にする、いわゆるウイング張りをしてみたところ、いまいちピンとキレイに張れませんでした。

理由としては、タープ自体が重く、ぶ厚く、伸びない(これらは欠点ではないです)からなのか、もしくは、寸法が正確に出ていないのか。

以前、290×285cmという『ほぼ正方形なんだけど実はわずかに長方形』というタープを使っていたことがあって、そのときと同じような感覚なんですよね。
測ってないので真相はわかりませんが、ちょっと気になりました。
あ、気になっただけで、実用上の問題はないですよ。
プチ改造
どうせ安物だから失敗してもいいやと、気に入らない部分をプチ改造してみました。
具体的には、ループの先に付いている金具を外し、ハトメを取り付けました。
まずこの金具を外します。


ループが通っている部分にワイヤーカッターで切り込みを入れ、プライヤーで曲げ広げて外しました。


あとは、縫い目の糸を避けてポンチで穴を開け、ハトメを装着。


とりあえず、サブポールを使う機会の多い4隅をハトメにしてみました。
残りの12か所については、ロープやポール先端を通せる穴のついたこのカラビナを使おうかと思っています。
けっして、ハトメを付けるのが面倒になったわけではありませんよ。
それにほら、便利そうですよねこのカラビナ。
これがあればハトメ要らないんじゃ・・・って後から気づいたのは内緒です。
改造後はまだ使っていないので、この改造が成功か失敗か今はまだ分かりません。
キャンプで使用したらレビューしようと思います!
購入動機(読み飛ばし可)
今までのキャンプ界隈での遮光ギアは『シルバーコーティング』っていう銀色のヤツが主流でした。
そこへ『ブラックコーティング』と名乗る黒い存在が、ちらほらと現れ出したのが数年前。
その遮光率はなんと99.9%を謳っており、このコーティングを施されたタープの影は漆黒で、テントの中に至っては昼間でもランタンが必要なほど真っ暗です。
「なんて涼しそうなんだ!」
と、我が物欲もギュルンギュルンに刺激されたんですが、安くもないし、所有していたシルバーコーティングタープがまだまだ健在だったため、とりあえず様子見となっていました。



そんな状況に動きがあったのは、2025年6月。
息子くんの部活の大会を見に出かけた、とある強い日射しの休日の午後。
会場である陸上競技場は辺りが広い公園になっていて、街外れのそこは、雲のない空が大きく大きく広がっていました。
晴天から降り注ぐ、まさに射すような激しい光が脳天を貫きます。
感情も、煩悩すらも溶かされてしまったかのように、ぼくはまったくの無心になっていました。
「あれ、なんでここに居るんだっけ?眩しいなうふふ」みたいな。
トラックの端でアップを続ける息子くんも、ぼくと同じように溶けそうなのでしょう。
日に焼けた顔がなんだかマレーバクみたいな表情になっていて、まるで感情が読めません。大丈夫か!?
そんな時、ふと隣の妻さんを見ると、涼し気な、割と平気な顔をしています。
ふと、彼女の手にしている日傘の内側が、真っ黒なのに気が付きました。
「たしか銀色だったはずでは?」
と思い尋ねてみると、新しく買い換えたとのこと。
「遮光率99%なんだって。」
と教えてくれました。
そう、それはまさに、ブラックガムコーティング!
ちょっと借りて試してみたら、驚きました。
熱線のような日射しが、傘の内側にはまったく届いてこないのです。凄い!
息子くんの出番も忘れてしまうくらい、凄い!
その瞬間、溶けて消えてた煩悩が「おい!俺だよ俺!」って勢いよく帰ってきて、0.5秒後には意識の主導権を握りおって、「ブラックガムコーティングのタープ買え!」と決定を下しました。
その3日後に我が家へ届いたのが、この【JIYUNIIのブラックガムコーティングタープ】です。
安かったし、友人も「夏キャンプ行こう」なんて言ってたし、丁度いいや。
後で妻さんに聞いたら、息子くんは4位だったそうです。おめでとう!w
まとめ
ぼくが以前に購入したユニジアのシルバーコーティングタープは、リーズナブルギア界隈では、けっこう評判が良いようです。
じっさい、ぼくも気に入って使ってますし、まだまだ健在。
値段のわりに良いギアでした。
今回の【JIYUNIIのブラックガムコーティングタープ】は、品質的にはそのユニジアと同程度と感じます。
おそらく、値段の割に良い仕事をしてくれるはず。
まだ2回しか使っていませんが、その予感は確信に近いものです。
ただ、明確な欠点があって、それは
- 上面にループがない
- 金具が邪魔
の2点。
もう少し予算があるならば、
この辺りを選んだ方が良いと思います。
けれど機能性より安さを最優先に選ぶならば、こいつは期待を裏切らないはずです。
どちらにするかは、貴方次第(笑)




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