キャンプに来ると、ときおり無性に食べたくなるのが、朝甘味。
あんみつとかドーナツとか、フレンチトーストなんかも魅力的だけれど、寒さを感じる時期にはやっぱり、おしるこ。
ちょっと熱いぐらいのが良い。
連泊なので時間はある。
ペース配分なぞ考えないほど、時間はある。
いいねぇ幸せな朝。
じっくりゆっくり、弱火でモチが焼けるのをぼぅっと眺めて、約20分。
本日チェックアウトする人たちの慌ただしくなっていく様子を傍目にしながら、のんびりとモチをひっくり返すたびに、チョットした優越感を感じてしまったのもまた事実。
そんな自分の薄っぺらさに、苦笑いする程度の良識はまだあるみたいで、ひと安心。
時間の流れにただただ身を任せていると、要らんこと考えてしまうなぁ。
・・・モチ焦げた。
とりあえず、焼きすぎて炭と化した部分をガリガリと削ったら、食べるのに問題はなさそうだ。
たっぷりと時間をかけて完成した朝甘味は、ちょっぴり舌に苦かった。
2日目は悲観主義からはじめよう
快晴とはいかないものの、森は風もなく穏やか。
チェックアウト組が去ったキャンプサイトは、子供の声もなくなって、ひっそりと静かな時間が戻ってきた。
本日の宿泊者がやってくる13時までは、ゆっくりと読書をするつもりです。
持ってきたのは、ペシミズム(悲観主義)の思想家、シオランの解説本。
や、別に病んでるわけじゃないですが。
病んでるわけじゃないと自分では思うんですが、なんとなく気になったので、手に取ってみた本です。
子供のころから、集団の中ではワリとマイノリティなほうだった僕は、『生きづらさ』って実感として分かるんですよね。
「わかるわかる~(笑)」って心で言いながら読んでました。
シオランって人は初めて知ったのですが、清々しいほどに悲観していて、なかなか楽しい(?)本でしたw
昼からの温泉ビールが連泊の醍醐味
波長の合う本を読んでいると、時間はあっという間にすぎていくもの。
ましてや、大好きなキャンプ中なら尚更。
気づけば時計はもう12時近く。
だんだんとお腹の空いてくる頃でもあるし、なにより、温泉の午後の部が始まる時間です。
施設のあるビジターセンターまでブラブラ歩くと、途端に手足へ血が巡っていくのを感じる。
どうやら身体が固まっているのに気付かないほど、夢中で読んでいたみたいだ。
風のない空を、たくさんのトンボか舞っている。
身体も脳も違う刺激に飢えていたようで、一歩一歩がすごぶる気持ちいい。
12時ちょうど、開いたばかりの温泉は誰もいない。
「貸し切りイエーイ!!」と、さすがに声は上げないけれど、心のなかでは大絶叫。
こんなとき、遠慮なく叫べるお子様がちょっとうらやましかったり。
目の前に木々を望む露天風呂を存分に楽しんで、売店でちょっと良いビールを買ったら、サイトに戻って昼食にしよう。
・・・うっまーーーー!
お昼の時間に森のなか、温泉上がりで、ビール煽って、キャンプ中で、今夜もテント泊。
もう何を食べてるとか、どうでもいい。
すべての因果律が、この行為の美味さを証明しているも同然!
何言ってるかよくわからないけど、訳わかんなくなるくらい最高です。
連泊ばんざい!
フォレストパークあだたらの周辺散策
2日目の散歩はちょっと足を延ばしまして、フォレストパークのお隣にある『野生生物共生センター』へ。
ここ、親子でキャンプした時はぜひ訪れてほしいオススメスポット。
歩くのにもちょうどいい距離にあります。
生体こそあまり居ませんが、野生動物の剥製がたくさんあって、生き物好きにはなかなか興味深い。
とくにイノシシは、「どうせ、すこし大きな犬くらいだろ?」なんて思ってると、あまりのデカさにびっくりしますよ。
熊さんとくらべても見劣りしない大きさです。
他にも、怪我をした動物の世話もしていて、その様子を見ることも出来ます。
この時はオオワシが保護されていました。
その足で、キャンプ場からは道路を挟んだ向かいに位置する、フォレストパークの森林館へ。
こちらも建物内に動植物などの展示がありますが、ぼくが好きなのは外にある池のほう。
ここには水棲昆虫とか両生類とか、いろんな生き物が住んでいます。
池のそばにはベンチがあって、そこに座ってボーッとしてるのが気持ちいい。
水の中を元気に泳ぐガムシを見ていたら、あっという間に時間が過ぎてしまった。
あまり知られていませんが、森林館からユースキャンプ場にかけての山の中には、ひろく遊歩道が整備されています。
小川が流れていたり、水芭蕉の群生があったりと、なかなか楽しい道のり。
あまりに広すぎて、うっかり奥のほうまで進んでしまうと、戻るのが大変になるのが難点です。
けれども自然が好きならば、
けっこう満足できるんじゃないかな~、と思う
ぼく的にはオススメのコースです。
飯盒カレーはやっぱり美味い
10月のフォレストパーク、日中はワリとすごしやすい気温だけれど、そこはやはり山間のキャンプ場。
夜はそれなりに冷えてくる。
この時期になると、焚き火の暖かさがほんとうに心地良い。
じんわりと熱をおびていく身体に、冷えたビールを流し込む至福。
『キャンプしてるな~』って実感が溢れてくる。
本日の夕食メニューが、そんな想いをさらに強く強くする。
そう、王道キャンプ飯、飯盒カレーだ!
普段は食後の洗い物が面倒で、あまりキャンプでは食べないメニューだけど、フォレストパークなら話は別。
なんと言ってもしっかりした洗い場に、お湯が存分に使えるからね。
どんなに気温が冷え込んでも、洗い物なぞ怖くない。
前回に飯盒カレーを作ったとき、ジャガイモを煮崩れしないタイミングで入れるのが面倒だったので、今回はカレーのほうではなく、お米と一緒に煮てみることにした。
結果は大成功。
じゃがいもはごろごろっとしたカタチを保ったまま、しっかりホクホクに火が通っていて、良い具合のカレーになりました。
こうやって自分なりに工夫したり試したりしてみるのも、好き勝手できるソロの良さ。
失敗したらしたで、カップラーメンでも食べていればいいんだもの。
家庭じゃあこうはいかない。
「カレー作るの失敗したから今夜はカップラーメンね!」
なんて言ったら、父親ポイント大下落だよw
ついにフォレストパーク20泊達成!
ぼくがフォレストパークにきたら必ずやるルーティーン。
それは、温泉上がりにロビーでチョコミントアイスを食べること!
今回もその時間がやってきた。
パリパリッっとしたチョコの小気味良い食感と、鼻を抜けるミントの香り。
・・・なんて言っても、まぁ、自販機で売っている普通のアイスなんだけど、欠かさず食べるコト約20回。
すっかり「またフォレストパークにきたんだなぁ」と、最も実感できるイベントとなりました。
そしてついに、スタンプカードが20個たまって、半額割引券を頂きました!
やった!
7泊8日まで使えるそうなんだけど、そんな途方もない連泊はさすがに無理だなぁ。
けどせめて、3泊くらいはしたいもの。せっかくだからね。
次回の計画を練らなくては!
まとめ
フォレストパークあだたらは、やっぱり良い。
設備の整った高規格でありながら、ゆたかな自然に囲まれた時間をゆったりと過ごせます。
森は適度な手入れが行き届いていて、里山のようなやわらかな雰囲気。
『手つかずの自然』って言葉、よく聞きますよね。
あれ響きは良いけど、人の手の入っていない森って、実のところキャンプするにはそんなに快適じゃない。
野味溢れる楽しさはあるけれど、相応にリスクも高い。
フォレストパークあだたらの森は、手入れしているけれど手を入れすぎず、野味の脅威はうまく取り除いているけど自然の空気感は失わず、このあたりのバランスが絶妙なのです。
なんだかフォレストパーク賛美になってしまいましたが、そのくらい好き。
たまに楽しむ高規格は、いつものシンプルなキャンプに対しての、良いスパイスになっています。
そしてそれは、ぼくにとってフォレストパークあだたら以外にない!
これからも、年2回くらいのペースで遊びに行きますよ。
長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。
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