雨のキャンプは嫌いではない。
降ると分かってて行くのであれば、僕はわりと嫌いじゃない。
タープの下で焚き火をしてお酒を飲んで、本を読んで。まぁ、やってることはいつもと変わらないけれど、そこに雨音が加わるだけで、非日常感がグッと3割増しくらいになる気がするのです。
落ち着くんだけど、ワクワクするというか。リラックスしてるんだけど、どこかでちょっと興奮してるというか。
子供のころ、ものすごい雨のとき外に出るのが好きだった。大粒の雫が勢いよく傘をたたくリズムが、心地良いんだけどドキドキした。
あの感じに近いのかな?
だからだろうか。
降ると分かってて行くのであれば、僕はわりと嫌いじゃないのです。
ということで、この辺りも梅雨入りした6月22日、今年2度目の裏磐梯みちのくキャンプ場へ、雨キャンプしに行ってきました。
この日は午後から雨の予報。いつもなら飲みながらのんびり設営するのですが、さすがに濡れるのはイヤなので、さっさとタープを立てていきます。
そのままの勢いでテントも張って一息つくと、ちょうど雨の音が聞こえてきました。
わりと強めに降ってきたので、タープに雨水が溜まらぬよう傾斜を付けて、ロープも1本足して水の逃げ道を作ります。
雨除けに使うのはバンドックのミニヘキサゴンタープ。定番品として有名ですね。大きすぎず小さすぎず、使いやすいサイズです。
お手頃な値段なので、気をつかわずラフに扱いたいときはこのタープの出番です。
下で焚き火をしたり、濡れたまま畳んだり、手入れもせず雑に使ってもう4年くらいになりますが、まだまだ大丈夫。
最近アマゾン限定でカーキ色が発売されたので気になってます。
今回は雨を愉しむために出てきました。ですので本も雨にちなんだ一冊を用意。
内容は、雨というより車にまつわる恋愛のお話ですが、さらりと読める軽さが雨模様のくすんだ景色に対比して、妙に心地よい読後感でした。
雨の日に、外で雨音を聞きながら本を読む。コーヒーを飲む。
傘をさして散歩する。
わざわざ雨の日になんて言わないで、雨だからこそやってみると、いつものキャンプに非日常感が増してちょっと愉しい。
場内にたくさんあったアジサイはこの時はまだ蕾。だんだん咲いた頃でしょうか。
さすがに拾った薪は使えないから、家にストックしてある分を持ってきました。妻さんから邪魔と言われているので、すべて焼き尽くす所存です。
前回のフォレストパークでお金を使ったので、今回の夕食は家にあったもので間に合わせです。別に凝ったものでなくとも、焚き火で調理して外で食べるだけで十分おいしい。
夜になって雨が止み、一気に雲が引いていく。見上げると、雨上がりの夜空に満天の星が見えていました。流れ星が2個、3個と続けて落ちる。
「そうだ」と思い立って星空の撮り方を検索してみる。その情報通りにカメラのISOとシャッタースピードを合わせ、撮影してみると・・・
撮れた!ちょっとうれしい。
でもこのあとすぐ、夜は再び雨音に包まれてしまいました。
翌朝は曇り。流れる雲のすきまから磐梯山が見えてきました。
時折さす朝日も手伝い、朝食を食べている間にタープとテントもあらかた乾いた。雨と分かって出てきたので、まさか乾燥撤収できるとはうれしい誤算です。
久しぶりの雨キャンプ、心行くまで愉しめました。