こんにちは、テント大好きshizuwaです。今回はニーモのフロントポーチ2Pのレビューです。
購入いきさつ
去年、アメリカのアウトドア用品サイトを覗いていたら、すごく安くなっているニーモのテントを発見。
『フロントポーチ?なんだこのテント』
なんだか変わったカタチをしています。
ニーモの製品は普段あまり安くならないイメージですが、この変わったテントはすごい割引。
グーグル翻訳に頑張ってもらい説明をよく読んでいくと、どうやら生産終了らしい。
だから最後の売り切り価格という訳です。
『なるほどな』と納得しつつ、少々変わり種ではありますが一度使ってみたいと思っていたニーモのテント、あまりの値引きの大きさに『つい』買ってしまいました。
ニーモフロントポーチってどんなテント?
テントとタープが一体化
フロントポーチ2Pは、フライシートの前部分が大きく張り出し、テントとタープが一体になったようなユニークな外見が特徴です。
張り出し部分のスペースはとても広く、大人2人が椅子に座って余裕で寛げるほど。
設営が手軽
テントとタープの設営が一度で済むので、圧倒的に手軽です。
おしゃれ
ニーモの製品はどれもそうですが、とにかくいちいちカッコイイ!このフロントポーチも、言っちゃえば変なテントなんだけど、やっぱりおしゃれ。
レビューがぜんぜんない
持っている人が少ないのか、使用レビューが見当たりません。生産終了になるくらいだし、多分あまり売れなかったんでしょうね。
購入を検討するにも情報が少なく、悩んでいる人もいるのでは?
フロントポーチ2Pレビュー
という訳で、せっかく所有しているのでレビューします。
ただし、未使用品ですし今後オークション等での販売も考えているので室内での簡単なレビューとなります。
そう、じつは一度も使っていないのです。
スペック
- 就寝人数:2人
- 最小重量:3.8kg
- 使用時サイズ:全長376cm 前室高229cm(調整可)
- フロアサイズ:244×135×124(高)cm
- 収納サイズ:(約)75×径20cm
- フライ素材:68D PUポリエステル
- フロア素材:150D PUポリエステルリップストップ
- 付属品:タープポール・ダッフルバッグ・ガイライン・リペアキット・ペグ
収納は、持ち運びしやすいバッグ入り。
付属のタープポールはこれと同じものかと思います。
設営とサイズ感
テントポールが2本、タープポールが1本。ペグを8か所打てば自立します。取り外し可能の吊り下げ式インナーは、初めからセットされています。
テントポールは色分けされており、同じく色分けされたスリーブとグロメットに入れるだけと、迷うことはありません。
前室先端部のロープは1本ですが、ちゃんと安定しています。タープと違いフライシートと一体になっているからでしょうか。
変わった形のテントですが構造は至ってシンプル。設営になれた人なら10~15分もあれば十分です。
テント+タープ小川張りと比べ、圧倒的に簡単です。
インナーのサイズは244×135cmと、2人用としては広め。とくに長辺はかなり余裕があり、身長173cmのぼくが横になってバンザイをしてもまだ両端に届かないほど。
室内高もあり、平らな天井部と併せかなりの頭上空間です。
ただ、吊り下げ式の構造上どうしても端が持ち上がるので、 床面積は数値ほどの広さを感じないかも知れません。
それでもソロで使うには十分すぎる広さ。
デュオの場合も、マットを敷けば端の持ち上がりも解消されるので、親子やカップルなら問題ないでしょう。
インナーテントはメッシュ部が多い
インナーテントは、前面部分以外はメッシュになっています。
フロアの立ち上がりは高め。
天井中心部にランタンフックはありませんが左右面上部にライトポケットが2か所あり、ヘッドライトや小型のランタンで灯りをとれるようになっています。
天井には4隅と中央部前後、計6か所にループが付いています。細引きを渡して、ここにランタンを吊るしても良いでしょう。
前室にばかり注目がいくテントですが、実は後室もけっこう広い。形状が台形なので、使える面積が大きいです。
残念ながら寸法は計り忘れてしまいました。
解放感ばつぐんの前室
フロントポーチ最大の特徴である前室はかなりの広さ。先端部の高さは2メートルを超えるので、解放感は抜群です。
チェアとテーブルを置いても、2人なら余裕で寛げます。
ロープの付いている角にはグロメットがあります。ここにサブポールを立てれば、さらに解放感のあるスペースが出来上がる。
湖畔サイトで湖を眺めながら過ごすとか、絶対最高。
タープは閉じれない
フロントポーチ購入を検討する際、いちばん気になるのが『前室を閉じれるのか?』だと思います。
結論から言うと『閉じれません』。
多少の高さ調整は出来ますが、その形状から『ピンと張れる高さ』がある程度決まっており、さほど自由度はありません。
ここは非常に残念。閉じれたら完璧だったのになぁ。
抜群の解放感とのトレードと考えましょう。
風に弱い?
この形状から、風に弱そうな印象がするテントです。ぼくもそう思っていました。
でも実際に広げてみると、『そうでもないかも』という感想です。
張り綱を追加できる箇所が本体左右に一か所ずつ、タープ部にも左右一か所ずつの計4か所あります。
ポールも通常の2Pテントより太く剛性があります。
実際に外で使ったことはないので予想ではありますが、ちゃんと張り綱を付け長めのしっかりしたペグで固定すれば、よほどの悪天候でなければ大丈夫かと思います。
その辺りは、山岳テントで実績のあるニーモを信頼しましょう。
ただ、けっして頑強なタイプのテントではないと思うので、過信は禁物かと。
寒さに弱い?
インナーのほとんどがメッシュなのと、前室部分が開きっぱなしな為、寒い時期には向かないテントです。
フライシートの後ろは閉じれますが、地面との隙間が約15cmと大きいので、風のある時はおそらく室内にも吹き込んでくるかと思われます。
たぶん前から入ってきた風が、この隙間の大きさでうまく抜けるようになっているんじゃないかな?
雨には?
フライが閉じられない上にメッシュ部分が多いため、普通のドームテントに比べたら弱いと思います。
それでも、前室・後室ともに想像以上に広いうえバスタブの高さもあるので、よほどの降り方でない限り大丈夫かと。
とは言え、横殴りの雨や、地面の跳ね返りが激しい場面ではちょっと心配です。
まぁ、通常の雨模様や、短時間の夕立くらいなら平気でしょう。
ドームテント&ヘキサタープと比べて
テントを張ってヘキサタープを小川張りする手間を考えると、フロントポーチを立てた方がはるかに簡単です。
使用後の片付けや乾燥も、フライシート1枚で済むので楽になります。
半面、設営の自由度は落ちるので、様々な状況への対応力ではテント&タープにかないません。
フライのみでタープとしても
吊り下げ式のインナーは簡単に取り外せます。フライのみで使用したときの広さはかなりのもの。
この中に、別のテントを入れるなんて使い方も面白いかも知れません。
フロントポーチを使うならこんな時
- 暖かく、安定した天気が見込める日
- 車を近くに置けるオートキャンプ
- 景観の良い気持ちの良い場所
こういった条件で、のんびりとしたキャンプがしたいなら最高のテントの一つです。
収納時に長さがあるため、バイクに積載するのは厳しそうです。車でのオートキャンプ用かな。
まとめ
独特の外見や閉じれない前室など、『こんなテントおもしろいんじゃね?』って勢いで製品化してしまった感も漂うフロントポーチですが、そこはニーモ。しっかり完成度は高いです。
公式の画像では、カップルやファミリーが「キャッキャウフフ」と言いながらアウトドアを楽しんでるイメージですがトンデモナイ。
前室が閉じれなかったりそのくせメッシュが多いなど、かなり尖った仕様のため快適に使うにはそれなりの経験を要する、実は玄人向けのテントな印象です。
想像ですが、外で使うと『タープ+蚊帳』に近い感じになりそう。
『はじめてのテント』にはまったくオススメできませんが、2張り・3張り目の遊び用としてはとても面白いチョイスです。
もともと48,000円くらいの商品ですが、現在アマゾンでは非常にお買い得な価格で売られています。オークションで良ければさらに安い。
販売終了直前の最終値下げを個人輸入で買った身としては、今の価格は底値に近いと思います。
ただ先にも書いた通り、かなりクセのあるテントなので、購入は自身のスタイルをよく考えてから、けっして勢いだけで買わないようにした方が良いです。
でないと、『買ったけど使わない』ってなりますよ。・・・ぼくのように。
オークションに出そうかな。
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