とくだん珍しくもない話なんですが、ぼくはキャンプに出かけるさい、靴を2足もって行きます。
春から秋にかけての3シーズンは、アウトドアブーツかトレッキングシューズと、サンダルの組み合わせ。
冬はSORELのウインターブーツと、車の運転がしやすい靴。
行先がどこであろうと、季節がいつであろうとも、かならず2足準備するようにしています。
もはや、春夏秋冬適用のマイルール。
その理由は、キャンプ先での『行動用とリラックスタイム用』。
・・・ではないのです。
イヤ、そういう用途もあるにはあるんですけれど、どちらかといえば万が一、何かあったときの為の保険とか予備とかの、所謂そういう位置づけ。
ぼくはメンドクサガリでありながら、意外と用心深いのです。
靴が使用不能になると詰む
キャンプの最中に何かトラブルがあって、道具が使えなくなって『さぁ困ったぞ!』という事態。
経験したくはないけれど、あり得ないことじゃないですよね。
その道具は例えばガス等の調理器具だったり、ランタンだったり、マットや寝袋、もしかしたらテントかも知れません。
どれもこれも、キャンプの継続が難しくなるものばかり。
使用不能になったら『まさに一大事!』・・・でもないかな、と僕は思っています。
だって、帰ってきちゃえばいいんですから。
場合によっては、数カ月前から予定していることもあるキャンプ。
中止になるのは、それはもうショックなのは分かります。
しかし、『帰ってくる』という選択肢が取れる時点で、一大事ではないと考えています。
けれどもし、使えなくなったのが靴だったら?
履くものが無くなってしまったら、そう簡単な話じゃない。
裸足の無力さは想像以上
なんせ身動きが取れないわけで、事態はまさに一大事。
ちょいと大自然を相手に素足で歩いてみれば分かりますが、リアルな大地ってのは、ヤワな現代日本人の足裏じゃあとても太刀打ちできません。
普段ならなんでもないような小枝が、恐るべき凶器に様変わり。
いつもなら歩きやすい整地された砂利道も、一歩ごとに悶絶する有様。
人の身の軟弱さを思い知ることとなるのです。
猫でさえ、あんなプニプニの肉球で動き回っているというのにね。
キャンプ場であれば人もいるし、だいたい電話も通じますから、まだ何とかなるかと思います。
けれど、これが人気のない野営だったら。車も近くになかったら・・・。
ほんと怖い!
文面で読んでいるだけならば『なんだかたいしたコトなさそう』って感じしますけれど、実際に野営でこのシチュエーションを思い描いてみると、想像以上に怖いですよ。
なんなら、パンツ一丁で助けを求めるほうが、まだマシかも。
キャンプで靴がダメになった経験
けれどそもそも、『キャンプをしていて靴が使えなくなる状況なんてあるの?』ってハナシですが、まぁ滅多にないです。
そんなの、そうそうあったら困っちゃう。
しかし油断は禁物で、ぼくは過去に一度だけ、そんな状況を経験しています。
朝起きたら、ブーツの中に巨大な毒毛虫が潜んでいたことがありました。
アイツら結構しがみつくチカラが強くて、靴を逆さにしようが振り回そうが、まったく剥がれません。
最終的には焚き火トングで強引に退場願いましたけど、おかげで靴の中は残された毒の毛だらけ。
とても履ける状態じゃありませんでした。
幸い近くに車があったのと、車内にサンダルが積みっぱなしになっていたので助かりました。
あのとき『血の気が引く』という言葉をリアルに実感できたのは、刺されて毒毛だらけになった自身の指のせいだけでなく、『靴なしでどう帰る?』って問題に現実に直面したからだろう。
まとめ
屋外で靴がなくなるのはほんとヤバいです。
なかなか想像つかないと思いますが、それまで心地よく優しかった自然が急に牙を剥く感じ。
ズボンとかパンツも違う意味で危険だけど、『物理的に身動きがとれなくなる』という点で、靴はそれ以上にヤバいかもしれません。
あれはたった一度の経験でしたが、それ以降のぼくの行動を変えてしまったほど、強烈なインパクトの出来事でした。
今振り返れば、毛虫程度なら『ブーツの中にビニール袋を入れてから履く』とか対処法も思いつきますけど、あのときは動転してそんな余裕なかったなぁ。
それに『動物に持って行かれる』『派手にぶっ壊れちゃう』など、物理的に履けなくなるような事態が起きないとも限らない。
あんな思いはもう二度とゴメンだねっ!ってわけで、ぼくは靴をかならず2足準備していくのです。
最近は、クルクルッと小さく丸めてコンパクトになるシューズしようかな?とも思案中。
コメント