SOLのエスケープヴィヴィを2019年から使用しています。
本来はエマージェンシー用のアイテムですが、それなりの防水・透湿・保温性能を持ち、くりかえし使える耐久性もあり、ゴアテックスより安い。
なので、シュラフカバーとして使う人の多い製品です。
これを主に冬キャンプで使っていたのですが、メリットは確かにあるものの、同時にデメリットも無視できない程度にはありまして、「なかなか使いどころが難しいなぁ」というのが感想。
ヴィヴィと寝袋の間が結露で濡れて、どうにもなりません。
ところが、エスケープヴィヴィと寝袋の間にシュラフシーツを入れてみたところ、結露問題が解決しました!
今回は、SOLエスケープヴィヴィを冬キャンプのシュラフカバーとして使おうと思ったけど結露で断念。しかし、シュラフシーツを足してみたら解決したよ!ってお話です。
解決方法だけを知りたい方は、目次から移動して下さいね。
SOL・エスケープヴィヴィの特徴
透湿・保温・防水を備えたシュラフカバー
サイズ | 213×81cm |
収納サイズ | Φ11×17cm |
重量 | 241g |
素材 | 60gs/mポリエチレン不織布アルミ蒸着加工 |
エスケープヴィヴィは、エマージェンシー(緊急用)ギアを多く扱う、SOLというメーカーの製品です。
エマージェンシーブラケットとか有名ですよね。
『持っとくと安心』系のアイテムを多く出しています。
エスケープヴィヴィも【サバイバル・防災】といったカテゴリのギアですが、わりと普通にシュラフカバーとして使う人が多いようです。
というのも、
- ある程度の防水性(完全防水ではない)
- アルミ蒸着加工による保温性
- 蒸れを軽減する透湿性
という特徴をそなえているうえに、ゴアテックスなどと比べると安く購入できるからです。
シュラフカバー本来の目的である【濡れからの保護】に加え【保温性】まで期待できるわけですから、そりゃあ人気もでるというもの。
ぼくの購入目的も、寝袋の結露対策と保温力向上。つまりは寒いとき用です。
秋冬を中心に2年間で12~13回くらい使ってみましたが、率直な感想は
「なんかイマイチじゃね?」
って感じです。
使用感想『確かに暖かい。けど・・・』
エスケープヴィヴィを使った状況は、気温10℃~マイナス10℃くらいの範囲。
テント内での使用です。
天候は【晴れ・曇り・雨・雪】と、一通りは試しました。
エスケープヴィヴィの利点は、軽量でコンパクトなことと保温性があること。
小さくて荷物にならないから、気軽に持っていけるのはとても良いです。
ぼくは収納袋は使わずに、バックパックの底に押し込んで入れていました。
保温性については、たしかにほんのり暖かい感じはする。
熱反射の効果は実感できます。
感じ方に個人差はあるかと思いますが、薄手の服を1枚足した位でしょうか。
ものすごく暖かいわけではないものの、寒い時期にはありがたいです。
外側でなく内側が結露する!
ただ、結露に悩まされました。
これはね、予想以上。悪い意味で予想以上でした。
ヴィヴィの外側、テント壁の結露などは確かに防いでくれるんです。
問題は、中。
エスケープヴィヴィの内部、寝袋との間が結露でビチャビチャになりました。
まぁ濡れること濡れること。
透湿性能はそれほど高くないのかな?
アマゾンの評価だと『ぜんぜん結露しない』と『内側がかなり濡れる』という意見、両方が散見されていて、それを見たぼくとしては「多少は結露するんだろうな」くらいを想像していました。
で、実際に使ってみたところ予想以上に結露が発生し、寝袋が盛大に濡れてしまった。
ひどい時は、『朝まで使ったら寝袋内のダウンまでビチャビチャになってしまう』ってレベル。
- 寝袋・エスケープヴィヴィ内に息が入らないようにする
- 換気用にテント入り口を少し開けておく
等の対策はしていたんですが・・・。
結露は温度差で発生するため、気温が低いほど出やすくなります。
寝袋の中と外での温度差が大きくなりますからね。
なので、【カイロ・湯たんぽ】の使用をやめて寝袋内の温度が高くなり過ぎないようにしてみたところ、結露も多少マシにはなりましたが、それでもけっこう濡れます。
エスケープヴィヴィの透湿性が追い付かないのか、ぼくの新陳代謝が良好なのか、どちらにせよ『寒い時期に使うのはちょっと無理かな』というのが率直な感想です。
ただ、ぼくの冬キャンプは基本的に雪中キャンプ。つまり、湿度が高いのです。
外(テント内)の湿度が高ければ、当然あまり透湿しません。
そういう理由もあるのかな?って思っています。
湿度の低い乾燥した環境だと、結露の具合もまた違うかもしれません。
寝袋の外ではなく『中』だと良い具合
結露がひどく、寒い時期のシュラフカバーとして使うのは断念したエスケープヴィヴィですが、寝袋の中に入れてインナーシュラフとして使ってみたところ、これが意外と良い具合です。
氷点下の雪中キャンプで試してみたら、結露せず快適に眠れました。
エスケープヴィヴィに直接入ることで、アルミ蒸着の効果もより強く感じられ、けっこうポカポカします 。
これはいいぞ!
欠点としては、寝袋と比べガサガサすること。
ただ、薄着の夏場はともかく冬は着込んで入るので、そこまで気にはなりません。
この使い方は、アリだ!
まとめ
- 気温10℃~マイナス10℃くらい
- ダブルウォールのテント(インナー・フライ共にベンチレーションあり)
- ダウンシュラフ
という状況でエスケープヴィヴィをシュラフカバーとして使用した場合、どうやってもひどい結露が発生して寝袋が濡れてしまいました。
ゴアテックスのシュラフカバーでも結露する時はするらしいので、ある程度は仕方ないのでしょうが、ダウンのロフトを失うほどでは本末転倒になってしまいます。
もっと上手に使えば大丈夫なのかもしれませんが、ぼくの力量では難しいようです。
結論
エスケープヴィヴィを寒い時期のシュラフカバーとするのは無理。
でも、春秋に【夏用寝袋+エスケープヴィヴィ】は全然あり。
そして寒い時期は、寝袋の中に入れてインナーシュラフとして使うのも、大アリです。
追記:ついに結露を克服した!
エスケープヴィヴィの結露対策、ついに克服することが出来ました!
その方法は、エスケープヴィヴィとシュラフの間に1枚挟むというもの。
寝袋表面が結露で濡れるなら、1枚足して、結露の場所を変えてしまえばいい。
使ったのはコチラ。
シュラフシーツです。ネイチャーハイクが値段が安く品質も良いのでオススメです。
本来シュラフの中で使うモノですが、コレをシュラフカバー代わりにします。
非常に伸縮性があるので、窮屈さはまったくありません。
で、その上にエスケープヴィヴィ。
つまり、外側から【エスケープヴィヴィ】⇒【シュラフシーツ】⇒【寝袋】となります。
これでOK!
最低気温-13.5℃の暖房無し雪中キャンプで試してきました。
結果、シュラフシーツは結露で濡れていたけど、寝袋は無事!
しかもかなり暖かい。
大成功!
コメント
コメント一覧 (2件)
同じ悩みでしたが、大変参考になりました!早速試します。
カミナモノポール2テントとナンガ、ミニマリスト180を持って残雪期の蝶ヶ岳予定です。体力無しなので、軽量化と装備充実の両立に試行錯誤です。そろテント泊登山の初心者です。色々参考にさせて頂きます!
あいんしゅたいんさん、こんにちは。
エスケープヴィヴィは軽くて良いんですけど、やっぱり結露しますよね。
ぼくはこの方法で解決しましたが、そちらも上手くいくことを祈ってます。
それにしても、すごい軽量装備!
とくにカミナモノポールは、オレンジ好きとしてはとても気になります。
うらやましい!