冬、気温が氷点下になってくると、普通のOD缶(ガス)では火が点かなくなってきます。
雪が降りしきる中、「お湯が沸かせない!」なんてことになったら、ちょっと大変。
冬キャンプのガスは、寒くても使える『寒冷地用のOD缶』を準備するのがおすすめです。
OD缶にも種類がある
OD缶とは、アウトドア用ガス器具に使用するガスカートリッジのこと。
ガスバーナーや、ランタンに使います。
キャンプでお湯を沸かしたり調理をする場合は、このOD缶にガスバーナーをセットする訳です。
必要な時にサッと使えるため、とても便利。
アウトドアショップに行くと各社のOD缶が並んでいるのを見かけますが、メーカーの違いやサイズ以外にも、じつは使用環境に合わせた種類があるって知ってましたか?
※サイズの違いについてはコチラ
大きく分けて3種類
OD缶には、パッと見で分かるサイズの違い以外にも、じつは、気温で使い分けるべき種類があります。
大きく分けると3種類。
- 暖かい時期用のレギュラータイプ
- 0℃前後でも使えるオールシーズンタイプ
- 氷点下でも安定した火力の寒冷地用タイプ
レギュラータイプ
スポーツ用品店やホームセンターでもよく見かけるのがこのタイプ。
暖かい時期に使うガスで、気温が一桁になると火力低下が実感できます。氷点下ではほぼ役に立ちません。
気温の下がる朝方には、『ぜんぜん火が点かない!』なんてことも。
冬キャンプには向かないモデルです。
オールシーズンタイプ
配合比率により、寒さに強くなったガス。
プリムスのパワーガスや、コールマンのスーパーガスなどがこのタイプです。
0℃くらいでも割と安定して使えますが、氷点下になると少し火力が落ちてきます。
とはいえ、お湯を沸かす程度なら大丈夫だし、テント内や前室なら冬キャンプでも使えます。
各メーカーから出ていますが、EPIのパワープラスがもっとも寒さに強い感じ。
寒冷地用タイプ
とにかく寒さに強いガス。
雪中だろうが-10℃だろうがガンガン使える頼もしいヤツ。
プリムスのウルトラガスとか、EPIのエクスペディションがそうです。
ただ寒さには強いけど、そのかわり暑さに弱いデリケートさん。気温が高いと使えません。
専門店じゃないと売っていないこともあり、入手性に難があります。
プリムスは店頭販売のみだけど、EPIならネットでも買えます。
気温に応じたOD缶を選ぼう
冬キャンプでは、レギュラータイプのガスは役に立ちません。もし持って行ってしまったら、きっと絶望に打ちひしがれる事になるでしょう。
冬には寒さに強いタイプを
冬キャンプに使うなら、オールシーズンタイプか寒冷地用タイプになります。
どちらが良いかはケースバイケースなので一概には言えませんが、キャンプのスタイルや環境に応じて使い分けるのがベスト。
目安としては、
【オールシーズンガスがおすすめ】
- 気温が0℃付近
- ワンポールテントなど、幕内で火器が使える
- 暖房を使用する
- 雪の積もらない、比較的温暖な地域
【寒冷地用ガスがおすすめ】
- 気温がずっと氷点下
- ガスバーナーを外で使う
- 雪中
- 東北・北海道や、標高の高い寒冷地
ざっくりではありますが、こんな感じで判断すれば良いかと思います。
ちなみに、ぼくの冬キャンプは寒冷地用のガスを持って行きます。
暖房を使わないし、猪苗代や裏磐梯の冬には、オールシーズンタイプでは少し力不足です。
火器とガスは同メーカーがいいの?
OD缶もガスバーナーも、各社とも同一メーカーで揃えるよう案内しています。
ですので、できれば自分の持っている火器と同じメーカーのガスを選ぶが良いと思います。
しかし、どうしても違うメーカーのガスが使いたい場合、合わないのかと言うと、そんなことはありません。
一応、違うメーカー同士でもだいたい使えます。
ただ、メーカーは「大丈夫」とは言っていないし、何かあったとき保証対象外になってしまうので、オススメは出来ません。
自己責任になるので、そのことを留意しておきましょう。
まとめ
キャンプを始めたばかりだと、意外と知らないガスの種類。
冬には寒さに強いタイプを使わないと、最悪お湯も沸かせなくなってしまいます。
朝、キーンと冷えた空気の中、楽しみにしていたホットコーヒーが飲めなかった無念さは想像を絶しますよ!
OD缶も寒さ対策をして、冬のキャンプを楽しみましょう。
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