こんにちは、shizuwaです。
今年の初め、キャンプで雑に手軽に扱える、リーズナブルなフッ素加工のフライパンを買いました。
キャプテンスタッグ『たためるミニパン16cm』です。
これがね、安いんだけどけっこう使えて、イイ感じ。
油も無しで、ササっとお肉を焼けるのがとても便利。
少し不満点もありましたが、ちょっとの改造で解決したし、そのぶんとてもリーズナブルなので結果オーライです。
この製品、
- キャンプでとりあえずフッ素加工のフライパンを使ってみたい
- フッ素加工は寿命があるから、買い替え前提で安いのがいい
- 安い・軽い・コンパクトなフライパンが欲しい
というニーズにぴったり。
今回は、そんな感じの安くて良いフライパン、キャプテンスタッグ『たためるミニパン16cm』のレビューです。
たためるミニパン16cmはこんなギア
手軽なフッ素加工フライパン
製品サイズ | (約)170×265×35mm |
収納サイズ | (約)外径170×高さ38mm |
容量 | (約)800ml |
重量 | 138g(実測) |
本体材質 | アルミニウム(内面:フッ素樹脂塗膜加工) |
製造元は、キャンパーにはお馴染みの鹿番長『キャプテンスタッグ』。
安価な良品を数多くそろえる、キャンプギア界のビッグネームです。
この『たためるミニパン16cm』の特徴は
- リーズナブル
- アルミ製で軽い
- ハンドルが畳めてコンパクト
- フッ素樹脂加工でこびりつきにくい
- ソロにちょうどいいサイズ
といったところ。
ぼくはいままで、フッ素加工のクッカーは避けていました。
その理由は、いずれ必ずダメになるから。
表面加工には寿命があります。
対してなんの加工もしていないシンプルなクッカーは、焦がさないよう気を付ける必要はあれど寿命など無いに等しく、大事にすれば半永久的に使えます。
でも最近、そんなずっと使えるはずの鉄フライパンが、ちょっと面倒になってきました。
(酔っぱらっていると)たまに失敗して焦げ付かせてしまうんですよ。
・・・いやまぁ、自分が悪いんですけどね。
そこで!
表面加工のしてあるフライパンを試してみようと思い立ち、安価だった『たためるミニパン16cm』を選んだのです。
こういう、『お試し』みたいな用途にはピッタリなチョイスでした。
ソロにちょうどのサイズ感
本体の内径は約16cm。
深さは約3.5cm。
容量は満水にして約800ml。実用的なのは450~500mlくらいまででしょう。
フチがほぼ垂直に立ち上がっているので、ちょっとした鍋のように使ことも可能です。
サイズ的には、まさにソロでジャストな大きさ。
焼きそばや冷凍チャーハンなども、1人前がちょうど作れるサイズです。
ウルトラライト並みの軽さ
『たためるミニパン16cm』は、手に取ってみると驚くほど軽いです。
ぼくも最初、びっくりしました。
アウトドアギアって、【軽さ=値段の高さ】みたいなイメージだし、テントなんかはそれが顕著ですしね。
このフライパンはお安いですが、良い意味で裏切ってきます。ウルトラライトなスタイルでも使えそう!
重量の公式情報はないため、自分で計ってみたところ『138g』でした。
この数値は、なんと『エバニュー U.L. Alu.Pan 16cm』の134gとほぼ同じレベル!
かたや名門エバニューの、登山にも使われるウルトラライトクッカー。
かたや庶民派の代表格われらがキャプテンスタッグの、そのなかでも最安レベルのクッカー。
とりあえず性能差は置いといても、値段は倍以上違うのに重さはほぼ同じってすごくない!?
フッ素加工で焦げ付かない
このフライパンの内面は、フッ素樹脂塗膜加工になっています。
肉や野菜、目玉焼きなども油なしでイケますよ。
ただ強火や空焚きはNG。弱火~中火で調理します。
残念ながら、キャンプの醍醐味であるところの『焚き火調理』には向きません。
焚火にはスキレットや鉄のフライパンを使いましょう。
けれどそれさえ守っていれば、とても快適な使い心地です。
家の台所で使っている家庭用のフッ素加工フライパンと、なんら遜色ありません。
注意点として、調理器具やカトラリーは樹脂製であることが必須です。
金属製では表面加工を傷つけてしまいますので。
ぼくはゴーバイトクリックを使っています。
使い勝手
手軽さと気軽さがステキ
いまのとこ、今年のキャンプでもっとも出番が多いクッカーは、このフライパンです。
サッと出してサッと使えるのが、とにかく手軽でいい。
キャンプ場についてテント張って「さぁお昼を食べようか」ってとき、冷凍チャーハンを温めたり、パンを軽く焼いたり、なにかと便利。
スキレットや鉄のフライパンだと、こうはいきません。
冷凍のカルボナーラも、焦げ付くことなく解凍できました。
なかでもイチバン良かったのは、ナンをカリッと焼いて、そのままレトルトカレーを温めて食べたある日の朝食。
簡単だし美味しいし後片付けもラク。
ティッシュで拭いただけでキレイになりましたからね。
フッ素加工の良さを思い知りました。
ステーキを焼いたりするときはやっぱり鉄の方がおいしく出来上がるし、ビジュアルで気分も上がります。
でも扱いがすこし面倒なので、毎回使う気はちょっとしない。
その点、フッ素加工フライパンの手軽さはイイ!
しかもリーズナブルだから、気楽に扱えるのもイイ!
耐久性も大丈夫
この『たためるミニパン16cm』はかなりお安い。
なので、使用前は耐久性に不安を感じたりもしていました。
「すぐ剥がれたりしないかな?」って。
でも、大丈夫でした。
弱火~中火を心掛け、樹脂製カトラリーを使用してコーティングを傷つけないよう注意すれば、まったく問題ありません。
もう10回以上使いましたが、まだまだ油なしでタマゴ焼けます!
スタッキング
内径16cmのサイズ感は、ソロ向けとしてちょうど良いうえ、うまくスタッキングできるクッカーも数多くあります。
相棒とするナベには困りませんよ。
ぼくが使っているのは、コレ。
CAMPSET5は大小2つのナベからなるクッカーセット。
フライパンがついていないからコンパクトで、ミニパン16cmとの相性は抜群。
ソロに人気のスノーピーク・アルミパーソナルクッカーセットも、『たためるミニパン16cm』とスタッキングできるそうです。
先のアルミパーソナルクッカーとほぼ同じだけど、よりリーズナブルなのがVASTLAND・クッカー4点セット。
ブランドを気にしないならコチラでいいかも。
容量1リットル前後の浅型クッカーの径はだいたい15cmくらいが多いので、うまくスタッキングできるモノは沢山あります。
2つの欠点と解決策
『たためるミニパン16cm』を使ってみて、欠点と感じた部分は2点。
- 折り畳みハンドルのロック機構がない
- ハンドルが熱くなる
どちらもハンドル関係です。
2つとも、製造段階でちょっとしたパーツを付けてくれれば解決するんですが、鹿番長としてはコストのほうを優先しているのかな。
いちおう、個人的にはどちらも解決済みです。
ハンドルのロックがない
ハンドルは、内側に握りこむことによって折り畳む構造になっています。
このタイプの折り畳み機構にはだいたいロックが付いているんですが、『たためるミニパン16cm』にはありません。
なので持ち上げるさい、強く握りこんでしまうと意図せず折り畳まれ、中身をぶちまける悲劇に見舞われる可能性があるのです。
しかし分かっていれば
「強く握らないように気を付ければいい」
って思いますよね。ええ僕もそうでした。
たしかに、中身が軽ければそれで問題ありません。
でも、ご飯モノとか鍋モノとか、重量がある場合はそうもいかない。
握りこまないと、安定して持ち上げられないんです。
なので強く握らないよう意識していても、不安定な為ついつい力が入ってしまう。
結果、気を付けていても折り畳まれそうになったことが数回ありました。
ハンドルロックの解決策
フライパン本体側、ハンドル受けの金具を少し曲げてみました。
青いラインがもともとの形。
オレンジが曲げた後です。
これで、そこそこ強く握りこまないと、折り畳まれないようになりました。
完全解決とはいかないものの、使い勝手の良さは体感7割増し!(個人比べ)
使用した工具はラジオペンチのみで簡単なんですが、曲げ具合にけっこう微妙な調整が必要です。
ハンドルが熱くなる
クッカーにはよくある問題で、使っているとハンドルが熱くなります。
弱火~中火でもわりと熱くなります。
最初は手袋で対応していたのですが、だんだん面倒になってきて、ちょっと改造して解決しました。
解決策
ダイソーの釣り具コーナーに売っているシリコンチューブを装着しました。
これだけで、ずいぶんマシです。
直接火にあたると溶けてしまいますが、このフライパンは直火や強火では使用しないため問題なし。
なお、取り付けるさいはシリコンスプレーなど使って滑りをよくした方がいいです。
ぼくはそのまま無理やり押し込んだところ、時間がかかったし手の皮がむけました。
潤いを失ったアラフィフの肌には厳しかったようです。地味に痛い。
他に
ぼく自身は気になりませんが、専用の蓋がないことを残念がるレビューも見られました。
いちおう、合う製品はいくつかあるようです。
ちなみに自分は、どうしても必要なときは100均の18cmステンレス皿をフタ代わりにしています。
めったに使わないのでじゅうぶんです。
まとめ・初めてのフッ素加工フライパンにオススメ!
ひじょうにコスパが良いうえに、フッ素加工もちゃんと使えるレベルにある、良いフライパンだと感じます。
『キャンプでフッ素加工フライパンを試してみたい』という場合はまさにベストなギア。
使ってみて気に入れば、もっと良い製品にステップアップすればOKです。
また『定期的に買い替える前提でコスパの良いモノを選ぶ』という用途にもぴったり。
フッ素加工はいずれ必ず寿命がきますからね。
エバニューとかユニフレームとか、品質が良いのは分かるし僕も欲しいとは思いますが、今はこの『たためるミニパン16cm』でじゅうぶんだなぁ、という気持ちが強いです。
ただ、いちおう解決済みとはいえ欠点もあるため、手放しでオススメとは言えません。
品質や使い勝手を優先するなら、先のエバニューやユニフレーム等を選んだほうが良い。
逆に、消耗品としてコスパを重要視するなら『たためるミニパン16cm』はオススメです。
多少の欠点も味として楽しめるなら、なおのこと良し。
一昔前。
ロゴスと共にホームセンターの片隅で売られていた、よくわからない安いアウトドアメーカーだった頃のキャプテンスタッグ。
良い製品なんだけど満点とはいかず、1流メーカー品と比べどこか抜けているところがある。
ただちゃんと値段以上の品質はもっていて、わかって使う分には満足。
『たためるミニパン16cm』は、そんな昔ながらの鹿番長スピリッツ・・・、リーズナブルメーカーの矜持とでも言うんでしょうか。
それを今に引き継ぐ製品のひとつだと、ぼくは勝手に解釈しております。
個人的にはこのフライパン、とても気に入りました。
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