前編から引き続き、お気楽な酒田市ソロ観光の続きです。

酒田市で気ままな一人旅【後編】
コンテナホテルでキャンプ気分
ひとりで気ままにブラブラと、何かに煩わされることもない自由を満喫していたら、時間なんてあっという間。
気づけば、もう15時すぎ。
チェックインの時間になったので、観光を切り上げて宿へ向かおう。
まだまだ見たいところはあったけど、次の機会にとっておこう。
もうすでに
「また遊びに来たいな~」
って思うくらい、酒田に魅了されていますからw
今回泊るのは、貨物用コンテナを改造したユニークなホテル。
【SAKATANTO CONTAINER HOTEL CAMPS(サカタント コンテナホテル キャンプス)】です。

『キャンプ以上ホテル未満』がコンセプトの、なんと完全無人の宿。あ、清掃とかは入りますよ。
チェックインは、備え付けの端末に番号を入力し、ボックスから鍵を受け取るだけとスピーディー。ホントに誰とも会わずサクッと終わってしまった。
自分のコンテナに向かうと、リゾートを思わせる真っ白なドアが出迎えてくれました。
あまりにオシャレ過ぎて、鼻毛が飛び出したりしてないか気になってソワソワしちゃう。だれとも会わないのに。

旅行先でホテルのドアを開けるときの高揚感って、いいよね。
ぼくは花火を思い出します。手持ちの小さいやつね。
導火線を辿った火種が花火に到着して、鮮やかな火花を散らす直前。
その時にほんの一瞬だけ訪れる、無音の間。
「あれ?もしかして消えちゃった?」って心配になる、期待と不安の詰まったドキドキ感。
あの感覚と似たものを、ドアを開ける瞬間に感じるのです。

部屋に入ってみると、備え付けのテーブル&チェアはなんとコールマン。
いいねぇキャンプ気分で楽しい!

このチェア、ちょうど自宅のベランダ用に欲しいなって思っていたんですよ。
じっくり使える機会ができて嬉しい!
市場まで徒歩で行けるの良い!
コーヒー飲んでひと休みしたあと、酒田港の市場までぶらっと歩いて向かう。
徒歩でも10分とかからない近さなのだ。立地最高かよ。
港を抜ける潮風が、ちょっと冷たいけれど心地よい。
山育ちにとって、海はいつだって憧れだ。

市場でなに食べようかな。
候補はラーメンか、フィッシュ&チップスか、昼に続いてまた海鮮ってのもいいな。
なんてぼんやり考えてたら、すぐ着いた。
夕食にはちょっと早かったので、まずは酒田海洋センターを見学。こちら無料の施設です。
歩道橋を渡ったさきの2階から、さらに螺旋階段を上ったとこが入口。
そこはかとなく昭和の秘密基地感がして良き。


鼻毛を気にしつつ受付に挨拶して、中へ。
これまた良い意味で昭和レトロ感がプンプンします。

17時閉館のところ16時に行ったからか誰も居ません。貸し切りですよ最高だね。
模型とかジオラマとか、思いのほか見ごたえがある。
おっさんでも面白いんだから、子供ならもっと楽しめそう。
無料とはいえ、よい博物館でした。
時刻は17時を回って、お腹も空いてきた。
そろそろ夕食かな。
何を食べるか迷いに迷ったんだけど、パックのお寿司とお魚のから揚げや焼き魚がとっても美味しそうに見えて、それを部屋でのんびり食べるのも悪くないなぁって思いまして。
地ビールと一緒に買って帰りました。
市場が徒歩圏内なの最高だな!
ありがたいことに、宿の集合棟には自由に使える電子レンジやトースター、紙皿もあって、こういう持ち込みも美味しく食べられます。

無料レンタルのスピーカーから地元のラジオを流して、ごきげんな夕食になりましたよ。

美味いっ!
部屋に水回りがなく、トイレやシャワーは集合棟まで行く必要があるけれど、『ちょっと良いキャンプをしてる』と思えば気にもならない。
むしろバンガローみたいで楽しいです。
らーめんと散歩の朝
翌朝は5時に起床。
晩春といえど、空はまだ薄暗い。
港の穏やかな波が、停泊している漁船の舳先を、静かなリズムで揺らしている。
音は無い。
静寂に包まれて、すっきりとしたいい朝だ。

寝袋じゃなく、せっかくベッドで寝ているというのに、こんな時間に置き出したのは理由があります。
それは、朝ラー!
「朝ラー」は「朝ラーメン」の略で、朝にラーメンを食べることを指します。
酒田港の近くには、朝5時から営業しているお店があるのです。
ぼくの地元は朝ラー文化の根付いた会津。
旅先でも、チャンスがあれば積極的に食べますよ!w
日が昇り始め、くっきりと照らし出された見知らぬ街のシルエットの中を行く。
地図アプリは開かずに、あえてすこし迷ったりして。

機会が無くて、ずっとほったらかしになっていた放浪願望が、ちょっとだけ満たされた気分です。
15分くらいで、目的のお店『麺屋酒田inみなと』に到着。
扉を開ける前から、ふわんと良い匂いが漂ってくる。
これこれ♪
朝に嗅ぐらーめんの匂いって、なんか日常の朝食とは違う特別感があっていいよね!
店内に入ると、まだ5時半だというのに意外なほど賑わってる。
港で働く人たちと、観光客と、半々くらいかな。
その賑わいも納得。

たいへん美味しい一杯でございました!
食後は宿へもどらず、そのまま散歩を続けることに。
雰囲気で道を決め、ふらふらと歩いていく。
酒田市は、あちこちに歴史を感じる街並みがあり、徘徊してて楽しい。

「たぶん宿はこっちだろう」
とあたりをつけて進んだ先に、立派な鳥居が立っていました。
かなり大きい。

足を止め傍らの解説板を読んでみると、山王鳥居って言うそうで、早朝の時間帯もあってかとても神々しく、思わず背筋も伸びてしまう。
こんな予期せぬ出会いがあったりするから、見知らぬ街の徘徊って素敵。
そこから日和山公園に入ってみたら、空がぶわっと広がった。
微かに潮の香りもして、気持ち良いなぁ、ここ。

ゆったりとした足取りでぶらぶらしてると、なんだか時間までゆっくり流れてるような気分になってきます。
展望台からは海も見える。
宿のコンテナホテルもすぐそこに見える。写真中央の青いのがそうw

すっかり明るくなった空から、甲高いウミネコの声がする。
そろそろ、街が動き出す時間だ。
おみやげは【鶴姫レッドメロンサンド】!
あとは、目の前に見える宿に戻ってひと休み。
コーヒーを一杯のんだあと、出発の準備をサクッと整えてチェックアウト。
部屋の鍵を集合棟のキーボックスへ入れるだけと、簡単でとても良い。
そしてまたまた市場へ行って、妻さんへのおみやげをどっっっさり買って、すべてのミッションは完了です。
ちなみに、塩辛や干物・海産加工品とかいろいろ買った中で、お菓子の「鶴姫レッドメロンサンド」がダントツ高評価でした。
「また行って買ってきて!」とリクエストされるほどにw
まぁ確かに、実際こいつは美味しかった。
じつは最近、のんびりするだけのキャンプに飽きてきまして・・・
なので、今後はこういった『小旅行+キャンプ』というスタイルが増えていくかと思います。
今回はあまりに面白そうだったためコンテナホテルに泊まりましたが、これは例外。
基本的にはキャンプするつもりです、たぶん。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。


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