こんにちは、静かなキャンプが大好きなシズワです。
『静か』といえばアルコールストーブ(アルスト)や固形燃料。
無音で揺らめく炎に癒されますよね。
でもアルストは、使うたびアルコール燃料を入れるのがちょっと面倒に感じるときも・・・。
だったら固形燃料です!
普通の固形燃料は1回使い切りですが、繰り返し何度も使えるビッグサイズがあるって知っていましたか?
それがニチネントップ。
静かで穏やかな炎と、燃料補充の必要がない手軽さで、ソロキャンプとの相性はなかなかです。
素朴な使い勝手のニチネントップは、なんだかすごくイイ感じの道具ですよ。
繰り返し使える固形燃料
正式名称は、ニチネン・屋外用トップ丸缶。
青い固形燃料でおなじみ、ニチネンの製品です。
サイズは250gと600gの2種類。
250g | 600g | |
サイズ | 直径10.2×高さ6.5cm | 直径13.9×高さ7.5cm |
燃焼時間 | 約150分 | 約110分 |
ソロキャンプで使うなら250gがいいでしょう。
600gのほうは、さすがにズシリとくる重さだし、けっこう大きいです。
ちなみに両サイズの違いは、燃焼時間ではなく火力の強さ。
600gのほうが火力が強いかわりに燃焼時間は短いです。
ニチネントップの使い方
ぼくが使っているのは250gのほう。
- 直径 / 10.2cm
- 高さ / 6.5cm
- 容量 / 250g
- 燃焼時間 / 約150分(中ふた使用時約200分)
- 主成分 / メタノール
サイズ的には、アウトドア用ガスのOD缶250より少し小さいくらいです。
思ったほどコンパクトでもないけれど、これひとつで完結するので、とても手軽。
他に必要な器具は風よけくらいです。
ニチネントップには、ゴトクと火力調整用の中蓋が付いています。
燃料の揮発を防ぐため、蓋はとてもガッチリとハマっています。
素手で開けるのは難しいので、なにか道具が必要。
マルチツール等があると便利です。
なければコインでも大丈夫ですよ。
蓋を開けると、中にはピンク色の固形燃料がぎっしりと詰まっています。
使用方法は、ここに火を着けるだけと、いたって簡単。
着火性が良く、『ボッ』っと勢いよく着くので注意しましょう。
火元が離れたライターがあると安心です。
付属のゴトクは、指で押し曲げて使います。
一見、「こんなんで大丈夫?」と不安になるものの、使ってみると意外と丈夫。
ソロ用のクッカーくらいなら問題なく支えられます。
形状にもよりますが、直径12cm位までのクッカーなら、ワリと安定して乗りますよ。
火力調整は中蓋をのせるだけ。
細かな調整はできませんが、まぁ、そもそもそういう道具なので。
多少弱火にはなりますから、沸騰した後の煮込みとか、炊飯なんかにはちょうどいいです。
消火は、蓋を逆さまに被せればすぐに消えます。
その後、完全に冷えたのを確認したら、蓋をキッチリ閉めておきます。
隙間があると、燃料が揮発してしまうのでキッチリと。
未開封時ほどの長期保存は無理ですが、けっこう長い期間もちますので、数度のキャンプにわたって使用可能です。
いま手元にあるものは初使用から1年半経過していますが、揮発もなく、ちゃんと着火します。
再度使用するときは、燃料の表面が固まっています。
このままでも問題はありませんが、すこし燃えにくいです。
マルチツールや木の枝、ペグ等を使って突いてやればすぐ割れますから、下の新鮮(?)な部分を出してあげましょう。
主燃料のメタノールは有害なので、口に入らないようカトラリーや調理用ナイフは使わないこと!
このように、『何度も繰り返し使える固形燃料』というのが、ニチネントップの特徴です。
メリットは『手軽さ』と『安全性』
『置いて火をつけるだけ』の手軽さがニチネントップの魅力。
設置も撤収も簡単で、手間いらず。
他の火器のように【本体・燃料・ゴトク】など別れていないオールインワン。
ニチネントップ単体で完結しているから、とにかく手軽です。
使っていても、火力は弱いものの、静かに炎を眺めながらお湯が沸くのをじっくりと待つ、みたいなシチュエーションに癒されます。
さて、この特徴が何かに似てると思いませんか?
そうアルコールストーブです。
実際、使い勝手はかなり近いです。
ではアルストと何が違うかというと、ニチネントップのほうがより手軽で、そして安全。
個人的にはそう感じています。
ぼくはアルコールストーブってあまり使いません。
持ち出しても、1回のキャンプで出番はせいぜい1~2回。
というのも、そのつど燃料をいれるの面倒だし、なにより、お酒を飲んで酔ってくるとひっくり返しそうでちょっと怖い。
万が一火の着いたアルストをひっくり返そうものなら、アルコール燃料が飛び散って大惨事になりますからね。
いっぽう、ニチネントップだと、このあたりの不満点はほぼ解消!
燃料補充の手間はなく、使い方は火をつけるだけ。
もしひっくり返しても、炎が広がったりはしません。
このあたりが最大の利点です。
デメリットは『使い切るのが難しい』
もともと火力の強い火器ではないのですが、繰り返し使って中身が減ってくると、さらに火力が弱くなるのがちょっと不便。
中身が3分の1くらいになったころから、体感できるほど弱くなります。
完全に使い切るのは難しいかもしれません。
ニチネントップの使い切り方
では、余ったニチネントップをどうするのか?
ぼくは、小分けにして着火剤として再利用しています。
方法は簡単で、中身をアルミホイル等に移し、密閉容器に入れて持っていきます。
あとは焚き火のさい、アルミホイルごと取り出して薪の下に置き、火を着けるだけ。
ちなみに、このまま固形燃料として使用することも可能ではあります。
が、火力も燃焼時間も通常の固形燃料にはまったく及ばないので、実用性はありません。
再利用は、着火剤として使うのが一番かと思います。
使用例
何度かキャンプで使っていますが、イイ感じです。
火力はほどほどなんですけど、コーヒー飲んで、鍋やラーメンを食べてといった用途なら、なんの不満もありません。
むしろ、長時間にわたって弱火を使いたい鍋料理には向いています。
ソロでこじんまりと使う分には、冬以外ならメイン火源としても問題なさそう。
真冬は火力不足で無理
ただ風にはちょっと弱いので、風防は用意した方がいいです。
この道具然とした、ちょっとレトロな見た目も素敵。こういうの大好き。
さらに、中国製のチタンウッドストーブが風防として良い感じ。
まとめ
こういう缶入りの固形燃料、昔からあるみたいですね。
温故知新じゃあないですけれど、使ってみると、シンプルさ故の使い勝手の良さにあらためて驚きます。
登山などと違って、命の危険を心配することのない『遊びのキャンプ』だからこそ、こういう味わいを求める道具を選ぶのもまた一興。
単純に、こいつで調理している時間は、なんだかほっこりしてきます。
ホームセンター等でも普通に売っているので、入手性が良いのも利点。
そしてなにより、この手軽さはいいですよ!
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