『ペグハンマーなんていらねぇよ! 』
いきなりですが、そう思ったことはありませんか?
ペグ打ちにしか使えない割に、けっこう収納スペースを取るし、重い。
バイクやバックパックなど、容量に限りのあるキャンプの場合は少しでも荷物を削りたいものです。
実際、ハンマーがなくても、ペグを足で踏んだり適当な石で打ちこんだりすれば、なんとかなる場面がほとんど。
不便ではあるけれど、無くて困ることはありません。
ペグハンマー、無くてもいいんじゃね?
ペグハンマーを持たないスタイル
キャンプでは、『無くても何とかなる』『持って行かなくても平気だった』なんて道具はけっこうあります。
それは、他のギアや方法で代替えができるから。
キャンプ場で「ヤバッ忘れた!」って気づいても、終わってみれば意外と何とかなってる。
ペグハンマーも、そんな道具のひとつです。
なら、いっそのこと置いて行ってみてはどうでしょう?
荷物を軽く少なくするには、そういった道具を削るのがもっとも手っ取り早い方法です。
ぼくは年間に20泊くらいしていますが、ペグハンマーを使うのは、たぶん3~4回くらい。
その3~4回も、あれば便利なだけで、『無くて詰む』なんてことはありません。
今回はペグハンマーを持って行かないキャンプスタイルと、代用品の紹介です。
身軽なソロなら無くても平気
バックパックひとつで行けるような、身軽なスタイルが大好きです。
そんなぼくの使っているテントは、主に1人~2人用のコンパクトなドームタイプ。
重さも1キロ~2.5キロくらい。
タープも同じく小型のモノを使用しています。
なので、使うペグは20cmくらいの短めサイズ。
材質がアルミやチタンの軽量タイプがほどんどです。
こういったキャンプのスタイルだと、ペグハンマーの必要性をあまり感じません。
「あったらいいな」と思う事はあっても、基本的には拾った石などで十分です。
軽量化を考えるなら持たないのもアリ
ペグハンマーの重さは、だいたい300g~600gくらい。
もちろん種類にもよりますが、そのあたりが多いです。
バックパックが500g軽くなれば、背負った感じがあきらかに変わります。
荷物の軽量化を考えるなら、まっさきに削ってみましょう。
ハンマーの代用で使えるモノや方法は、じつは意外と多いもの。
行先やスタイルにもよりますが、 無くても割となんとかなる道具です。
身軽さが気に入るか、デメリットが気になるか、とりあえず試してみるのが良いと思います。
ただし鍛造ペグには必須です
ただ、鍛造ペグは別。
足で踏んでもなかなか入っていかないし、石で打っても手が痛くなって仕方がない。
鍛造ペグをメインに使うなら、素直にハンマーを持って行った方がぜったい良いです。ぜったい!
鍛造ペグとは、非常に強度が高く、多少の石など砕いて突き刺さっていく強力なペグ。ただ、そのぶん重い。
ハンマー無しでエリッゼステーク30cmを8本打った時は、手が痺れて泣きましたからね。
ペグハンマーの代用品
さて、実際にペグハンマーを持っていかないとして、なにが代用となるのでしょうか?
以下のものが考えられます。
ペグハンマーの代わりになるもの
代用案・1【石】
ベスト代用品。できるだけ表面がなめらかな方がペグに傷が付かなくて良い。大抵どこにでもある、と思いきや、ブーム後は整備されすぎて石が見つからないキャンプ場も増えてきたのでご注意を。
代用案・2【斧】
使いやすい。持っているなら積極的に代用しよう。ただハンマーより重い。打撃面がハンマーと比べて小さく狙いを外しやすい。小さく細かく叩くのがコツだ!
代用案・3【足で踏む】
芝や草地など普通の土サイトなら、足で踏むだけで十分な場合も多い。アルミ製ピンペグの場合、力のかけ方を間違えると曲がってしまうので注意が必要だ。
代用案・4【薪/枝】
堅い木ならけっこう代用になる。ピンペグなど地面に入りやすいものなら全然いける。調子にのって鍛造ペグをガンガン叩くと逆に砕けちゃう。
代用案・番外【手】
外国人が『スッ』と手でペグを地面に刺す動画をたまに見かけますが、無理だよあんなの。腕力か?腕力があればいけるのか?
以上、ペグハンマーの代用品でした。
ポールがなくても枝でタープを張る。
着火剤がなくても松ぼっくりやフェザースティックで火をおこす。
その道具が無くても何かで代用できる、何とかなるという経験は、重ねる毎になんだか自分が自由になっていくような感覚があります。
出来ることが増えると単純に楽しいものです。
ペグハンマーも、荷物が重いと感じているなら、いっそ置いて行ってみましょう!
ペグを抜くときはペグを使う
ペグハンマーは、ペグ抜きにもなる道具です。
テントやタープを抑えるくらいですから、正しく打たれたペグはけっこうガッチリ埋まっています。
素手で抜くのは大変。
じゃあ、『ハンマーが無いならどうやってペグを抜くの?』という時はコレ。
ペグをペグで抜きます。
だから無問題!
ただ注意点がひとつ。グローブはした方が良いです。
素手でこれをやると、たまに指の肉を挟んでものすごく痛いから。
ペグハンマーが無いデメリット
どうですか?
ペグハンマーが無くても大丈夫な気分になってきましたか?
「よし、次のキャンプは(ハンマーを)置いて行ってみよう!」
と決める前にちょっとまって。
無くても大丈夫とはいえ、持たない場合のデメリットもやはり存在します。
ペグに傷がつく
石でたたく以上、これはもう仕方がありません。とくにアルミペグは傷が付きやすいです。対処法はなるべく滑らかな石を見つけるくらい。
硬い地面はキツイ
土の中に石がゴロゴロしているような地面は厳しいです。とくに鍛造ペグを出すような場面では、やっぱりハンマーが欲しくなります。
手が痛くなる
上の理由とかぶりますが、石でガンガン打ち込んでいると手が痛くなってきます。使用するペグの本数が多いツールームや大型テントもキツイです。あくまでソロ向けですね。
頭の部分がキズだらけ...。
これらのリスクがあることも、頭の片隅に入れておきましょう。
ハンマーを車に常備という方法
荷物を軽量化したいなら要らないけど、いざという時はあると安心。
そんなペグハンマーの運用方法としてオススメなのが、車に常備しちゃう方法です。
ぼくは、普段は使わない鍛造ペグと一緒に、車のトランクに詰みっぱなしにしています。
「必要な時だけ使う」というスタンスですね。
とくに、はじめて行くキャンプ場では、持っているとやはり心強い道具です。保険みたいな感じでしょうか。
オススメのペグハンマー
「ペグハンマーなんていらねぇよ!」
と言っておきながらハンマーのオススメとか、訳わかりませんよね?
スミマセンごもっとも。
でも、無くても問題ないとは言いましたが、それでも1本は所有しておきたい道具がペグハンマー。
とは言え、数千円もする専用品はぶっちゃけ必要ありません。
ぼくのオススメは工具売り場にあるショックレスハンマーです。
コレの利点は、
- 音がしない
- 手が痛くならない
- 安い
の3点。
手に反動がなく甲高い音もしないので、夜でも使えるのが便利です。
威力も申し分なく、鍛造ペグだってガンガン打ち込めます。
普段はハンマーを使わないぼくですが、いざという時は車に常備してあるコイツのお世話になります。
バックパックで持って行くハンマー
バックパックを背負って歩くキャンプは、少しでも身軽に行きたいもの。
ですが、フィールドが石まじりの硬い地面だと分かっている場合は、軽くてコンパクトなハンマーを持って行くこともあります。
そんなときに使っているのが、こちらのミニハンマー。
重量は270gくらいで軽量。
全長は約21cmと小柄で、ペグと一緒に収納できるサイズなのも良い点です。
かなりコンパクトで取り回しが良く、ソロで使うような20cmクラスのペグならコレで必要十分。
なにより、銅メッキのヘッドと革のカバーがカワイイ。
キャメルカラーの見た目がお気に入りです。
まとめ
ペグハンマーは必ずしも必須じゃないよ、という事を書いた今回の記事。
『身軽なソロ装備なら無くても平気』
『代用品はいろいろある』
って話でした。
【ハンマー】という単語の登場頻度が、DIY記事にも負けないくらいになりましたw。
現状、ぼくのハンマー運用はこんな感じです。
〇ハンマーは持たず石や斧でペグ打ちする。
普段はほとんどこれ
〇ミニハンマーを持って行く
行先の地面が硬いと分かっているとき。あと気分。
〇大きいハンマーを車から出す
初めての場所で、思いのほか地面が硬かった時。鍛造ペグが必要な時。
ペグハンマーが無くて苦労する場面は確かにありますけど、「無くて詰む」なんてことにはなりません。
代用品の石や薪をフラフラしながら探すのも、キャンプではけっこう好きな時間です。
荷物の軽量化を考えたとき、ハンマーを持って行かない恩恵はとても大きいです。
「要らないかな?」と感じることがあれば、いちど置いて行ってみてはどうでしょうか?
身軽にいきましょう!
・・・だけど、ソロに限ります。ファミリーキャンプでは絶対にあった方が良いですよ。
コメント