昨年の12月末。
裏磐梯へ雪中ソロキャンプに行ってきました。
いつものように、バックパックにスノーシュー装備。
雪原に入っていっての雪遊びです。
当日の最低気温は-5℃ちょっと。
積雪はおそらく1.3~1.4mくらいかな。
終始おだやかな天気のなか、たいへん満喫してまいりました。
裏磐梯でバックパック雪中ソロキャンプが楽しい!
年越しに向けて、世間がなんとなくバタバタし始めているような気のする、2022年12月末。
仕事もお休みに入ったので、さっそく
「キャンプ行きたいんだけど」
と妻さんに打診すると、
「いいよいいよ行ってきて!」
と快い?返事が間髪入れず返ってきました。
あまりにも切れ良く言うもんだから、ちょっと複雑な心情も覚えるけれど、キャンプできるのは素直にうれしい。
2022年のラストキャンプ地は、やっぱり、なじみの裏磐梯。
いつ来ても、落ち着きを感じる景色です。
お天気のほうは、ときおり晴れ間も覗かせる、良い具合の空模様。
日中の気温は1℃くらいで、風も弱く撫でる程度。
う~んキャンプ日和だ!
辺りを埋め尽くした積雪は、すでにメートルを越えています。
積もったばかりの上辺はふかふかで、スノーシュー無しでは膝まで埋まる。
そんな雪原のなかに『ポツン』とテントを張って、気ままに過ごす準備は完了。
静かに、ワクワクする。
あとはもうキャンプ終了まで、ここで人の気配を感じることはないだろう。
長いようで『あっ』という間、忙しないようで何もしていない。
そんな時間を満喫する、一人きりの雪のキャンプが始まります。
さて、まずはお昼ご飯にしよう。
すこし濃いめのコーヒーと、チョコの入った甘い菓子パンが抜群にあう。
ヤマザキの『ホワイトデニッシュショコラ』が、じつは大好物のぼくです。
灰味を帯びた雪原から
頭上を見上げると、視界の7割がたは鉛のような雲。
残りの部分に広がる晴れ間の姿は、刻一刻と変わっていく。
太陽は基本、分厚い雲に隠れていて、景色は灰味を帯びている。
落ち着いた、静かな色。
ときおり、移り変わりの激しい空が急に陽光をあらわにすると、辺りは『サアッ』と一瞬で真っ白に輝きだす。
眩しさに目が眩む。
かと思ったら、次の瞬間にはまた灰の世界に逆戻り。
そんなお天気の様子を、コーヒー飲みながらぼんやり眺めている僕は、
「世界は忙しそうだね」
なんてポツリと呟いていた。
何様だよ(笑)
定例、スノーシューでの森林徘徊
ソロキャンプなんてもんは、設営が終わってしまえば後は完全なる自由時間。
何をしたって良いワケです。
ぼくはそこへ主に読書や散歩を当てているのだけれど、こういう雪中キャンプでは非日常感がマシマシで、他シーズンに比べても楽しくってしょうがない。
普段ならば藪が生い茂って近づくことも出来ない森のなかを自由に歩き回るのも、その楽しみのひとつです。
この先へ踏み込めるのは、雪に閉ざされた冬のあいだ、ここまで来れる人だけの特権。
踏み跡のないモノクロの森は、いくつになっても好奇心を刺激する。
この先にじつは水場があるというコトも、冬を遊ぶ人にしか知られてない、そんな秘密。
辺りには動物の足跡がたくさんです。
でもエンカウントしたコトはないんだよね。
せいぜいリスを見かける程度。
足跡はこんなに沢山あるのになぁ。
手袋を外して、しばし息を殺してカメラを構えてみるけれど、生き物の気配はしない。
ちょっと隠れてみたところで、野生にはとても通用しないみたい。
いつか野兎とか狐とか、見てみたいな。
お、西の空にまた晴れ間が戻ってきた。
そろそろテントに帰って、焚き火用の穴でも掘ろうかな。
TABI用ハマグリルが暖かい
炎の熱は上へ上へと向かうから、熱源となる焚き火台は、一段低いトコロに置くとより暖かい。
土の地面と違って雪なら容易に掘れるので、そんな地形も簡単に作り出せる。
スコップ片手に掘って固めて掘って固めて。
年甲斐もなく夢中になっての雪遊びが楽しい!
ただ張り切りすぎると、後から腰にくるのは年相応。
できた!
階段状にして、座るトコに背もたれもあります。
ぼくが雪中バックパックキャンプのときに使っている焚き火台は、ベルモントのTABI。
で今回、このTABI用に販売されている【ハマグリル】という風防を試してみました。
こちら純正ってワケではなく、CGKさんというメーカーの製品なんですが、TABI用に作られているのでピッタリ装着できます。
この風防が反射板にもなって暖かいと聞いたから、冬キャンプ用に準備していたアイテムです。
さっそく使ってみると・・・
あったか~い!
これは暖かい。
間違いなく従来より暖かい。
体感で3倍は暖かい。
周りを掘ってあるから熱が籠りやすいってのもあるんでしょうけど、それを抜きにしても、焚き火台前面にくる熱量が今までとは段違いです。
『TABI付属のゴトクが使えなくなる』という欠点はあるものの、薪の置き方を工夫すれば、調理は問題ありません。
これは買って良かったなぁ。
辺りの気温は氷点下のなか、焚き火前はポカポカでした。
酒もツマミも、容赦なく美味い。
いつもの雪中キャンプだと、夕食の後は早々にテントへ入ることが多いんだけど、この夜は焚火の前が心地良くて、遅くまで火に当たっていました。
気が付けば、真冬には珍しく霧が立ち込めてきて、それが雪に照らされて妙な色。
カスミに包まれたような、不思議な夜です。
曇りは曇りで、それも良し
ニルギリEXですごした一夜は心地良く、朝までぐっすり。
曇り空だからでしょうか、それほど気温は下がらなかった模様。
このくらいだと、寝袋から出るのも辛くなくて助かります。
テントの内部には、多少の結露がありました。
雪中キャンプの風物詩だね。キライだけど。
ドアを全開にして湿った空気を入れ替えると、寝起きの頭がスッキリとしてきました。
2日目の空は完全に曇り。
もう晴れ間は、これっぽっちも残っていません。
これが快晴だったら最高なんだけど・・・。
とはいえ、昨日、束の間の晴れは味わえたから、まぁいいか。
曇りは曇りで、『気温が上がらないから雪が溶けなくてビチャビチャに濡れない』という利点もある。
コントラストの低い、穏やかな色彩も嫌いじゃない。
外の気温は-2℃。
風も無いから暖かい。
静かな良い朝だ。
アルファ米を使ったインスタントのリゾットと、軽く焼いたソーセージでサッと朝食。
手軽だけれど、あったまる。
てか、暑い。
イヤ、熱い!
懐に入れた【ハクキンカイロ・ジャイアント】が猛烈に熱い。
ジャイアントのサイズは初めて使ったんだけど、これの熱量がエグイ。
ノーマルサイズと比べても温度自体は変わらないハズ。
けど表面積が大きいからか、より熱い気がします。
夜、寝袋の足元に突っ込んでおいたら、あまりに暑くて目が覚めた。
雪中キャンプの撤収は、気温が氷点下のままならば、テントや道具に着いた雪が溶けないからラク。
サッと手で払っておしまいです。
パッキングも済ませて、名残惜しいけど、今回のキャンプはこれにて終了。
つぎは1月だ。
まとめ
2022年のラストキャンプは、毎年恒例の、裏磐梯雪中ソロ!
待ちに待ったシーズン到来です。
ハクキンカイロ・ジャイアントと、TABI用ハマグリルの初使用でもあったのですが、どっちもイイ!
これは欠かせないギアになりそうな予感。
買って良かった。
前回、チラックスでグルソロを楽しんだりもしたんですが、やっぱり僕の基本はソロだなぁと実感しました。
一人の解放感が最高です。
けれど、グルソロもそれはそれで、また違った楽しさがあるワケで、たまには良いなって思っています。
キャンプ2~3回に1回くらいなら、楽しめそうだ。
ただ問題は、裏磐梯でやるこのスタイルだと、気軽には誘えないってトコですね。
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