マイナス18℃の暖房無し雪中バックパックキャンプ 誰もいない雪原が最高に気持ちイイ!

早いもので、気づけば2021年も3月です。

振り返ると今期の冬は雪に恵まれ、最高の雪中キャンプが楽しめました。

ここ最近の記事でも触れていましたが、今シーズンは自己最高の最低気温(ややこしい)マイナス18℃も体験出来て大変満足。

自身の装備の限界もなんとなく見えてきたりして、じつに有意義な冬でした。

今回は、その時のキャンプの様子です。

とは言っても、いつもの場所でいつものようにダラダラと過ごしているだけなので代わり映えしませんが、気持ちの良い雪中キャンプの雰囲気が少しでも伝わればな、と思います。

目次

最低気温-18℃ 裏磐梯で雪中ソロキャンプの様子

2月27日、当日は朝から良い天気。

雪の舞う中のキャンプも趣きがあって悪くありませんが、やっぱり晴天が好き。

予報では最低気温マイナス10℃と出ていたので、おそらく現地はマイナス15℃くらいになるだろうと予想して装備を決めます。

今回はいつもの冬用寝袋【ニルギリEX】に加えて、保温力増強用の【エスケープヴィヴィ】と、ブランケットや敷物としても使えるコンパクトな【夏用寝袋】を準備しました。

到着してみると、あらためて良い天気。

2月も末の雪原は、連日の好天と放射冷却の繰り返して硬く締まっていて、もうスノーシューの出番はありません。

ソリを引くのも楽々です。

なので、今回は遊び道具を持ってきました。


雲一つない青空に磐梯山が映える。

上品な面持ちの『表』より、ゴツゴツした『裏』の方がぼくは好み。

テントの設営場所は、眺める風景も大事だなぁと改めて思います。

設営後にコーヒーで一服するのがルーティーン。

まだ昼時だというのに、気温はすでにマイナス5℃。

いやぁ、期待できますなぁ。

持ってきた遊び道具は、ショートスキー。

全長1メートルほどのコンパクトなヤツです。

林の中に入って行って、適当な丘にポコジャンでも作って飛ぼうかと。

ところが、1時間も遊んだら足がガクガクになって、あえなく限界。

四捨五入すればもう50なんだからと、気づけば自分を慰めている様に苦笑い。

・・・ビールでも飲もう。

冬はクーラーボックス要らずなのがありがたい。


ダラダラと飲みながら、寝床を作ったり夕食の準備をしていると、静かに日が暮れていく。

低くなった日射しがテントの中に差し込んでくる。

なんか、ゆったり。

この時間はいつもうっとりするくらい美しいけど、雪の中で見るのがいちばん幻想的だと思う。

雰囲気に割り込まないように、ソロでの照明は控えめです。

最近流行りのオイルランタンなんかは柔らかな灯りで理想的なんだけど、本体が仰々しくて少し苦手。

見た目の主張が強くて、静かな空気の中では存在感がありすぎるというか・・・。

それこそ、嵐の中とかなら釣り合いが取れるビジュアルな気がして、ひとりのひっそりとしたキャンプでは使う気になれないんだよなぁ。

まぁ、ぼくの勝手な好み問題です。

そんな自分のキャンプシーンを、せっかく一眼レフがあるのだからと、セルフタイマーで撮影してみたところ・・・、

あまりの華のなさに愕然とした。

すこしだけ、オイルランタンが欲しくなった。


辺りが薄暗くなると、気温はあっという間にマイナス10℃まで下がりました。

このくらいになると、飲みかけのビールはだんだんシャリシャリになっていく。

楽しい!

前面の焚き火と背面のカイロで寒さは全然問題なし。

冷えるだろうと思ってチョイスした夕食は、刺激的に真っ赤な麻辣火鍋。

暑い!そしてクチビル痛い!

マイナス10℃程度なら、風が強く吹きさえしなければ結構大丈夫なものです。

夜になるとますます気温は下がり、すでにマイナス13~4℃。

とても澄んだ冬の空気で、月の光が眩しい。

こんな気温と景色のなか、ひとり焚き火で暖まりながら酒を飲むなんてシチュエーション、普段の生活ではなかなか味わえない。

おもわずニヤケてしまう。

ソロキャンプの魅力です。

煌々とした月光に掻き消されて星は全然みえないけど、空は依然雲ひとつない。

この分だと朝は間違いなく冷えそうだ。


明朝、まだ薄暗いなか目が覚めた。

バラクラバ(目出し帽)から出た顔の一部に感じる冷気から、気温がずいぶんと低いのが分かる。

寝袋から『ガバッ』と出る勇気はわかず、ゴソゴソと体の向きを変えて温度計を見つけると、外はマイナス18℃になっていました。

おおぅ、新記録!

エスケープヴィヴィと夏用寝袋を足したニルギリEXの中は暖かいけど、テント内でもマイナス13℃です。

出る決心がつきません。

ま、寝袋の中でゴロゴロしてるのも、ある意味冬キャンプの朝の正しい姿。

外がもう少し明るくなるまで、この時間を満喫しました。

太陽が昇り日が当たると、あたり一面キラキラしてる。

マイナス18℃の朝。

早速、ブラブラと散歩に出ます。

寒いというより、冷たい。

極低温は経験したことがあります。

約25年前。海外でバックパッカーやってた頃に、フィンランドの北の方へオーロラを見に行きました。

その時の気温が、たしかマイナス30℃近かったと思う。

オーロラを見るにあたって地元の人から言われたのが、「15分見たら、15分室内で暖まること」というアドバイス。

凍傷で指を無くす人が結構いるらしい。

念願のオーロラを眺めていると、時間なんてあっという間。15分経過しても体は「全然平気じゃん」って感じです。

でも室内に入ってストーブに足を向けてみると、なんと足先の感覚がない。

『寒い』とか『冷たい』って感じる間もなく、麻痺しちゃってる。

「怖っ!」

アドバイスの意味がわかりました。

その時には及ばないものの、マイナス18℃だって十分寒い。凍傷の危険がある気温です。

だって、ちょっとの間だけ手袋を外して冷気に触れた指先が、外にいるといつまでたっても暖まらないもの。

手袋をしなおしても、ポケットに入れても冷たく痺れたまま。

テントに戻り、背中からハクキンカイロを取り出して暖めました。


冷気を避け、朝食はテントの前室でつくる事にします。

枕元に置いてあった水は完全に凍結してるけど、湯たんぽの中身があるから大丈夫。

雪を溶かすまでもない。

でも、バックパックに入れておいた食材がカチンコチン。

ジャガイモが石みたいになって皮すら剥けねぇ!

とは言え、これも想定内。

コンソメで煮るだけのスープだから問題なし。

合わせるのは、モンベルの『リゾッタ』。お湯をそそいで3分で出来るし、袋のまま食べれば洗い物もでない。

マイナス10℃を下回るような朝は、簡単にできて暖まる食事が手軽でいい。

前日から続きすごい快晴。

強烈な放射冷却の影響で、テントもパリパリに凍っています。

冬キャンプの風物詩。

でも、太陽が高くなるにつれ気温もグングン上がって、午前9時頃には上着もいらないくらいです。

テントの前室を開け放ち、仰向けになって暫しボーッと空を眺めていました。

いつの間にか、テントも乾いてた。

まとめ

2月も末になると、日中はかなり暖かくなります。

日が昇ったとたんポカポカしだして、『太陽すげぇ!』って実感できるシーズンです。

この冬のキャンプウェアはユニクロとワークマンを中心に選んで着ていて、思った以上に快適でした。

いまの組み合わせだとマイナス10℃は楽勝。マイナス20℃くらいが限界かなって感じがします。

でも、ワークマンのイージスなどをもっと活用すれば、さらに低い気温でも大丈夫そう。

以前は高価な山用ウェアの必要だった雪中キャンプも、ずいぶん手軽になりました。

ワークマンは、お小遣いキャンパーの希望です!

この時をはじめ、今シーズンの冬キャンプに使った道具はこちら。

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毎回すこしづつ違うので完全に同じではありませんが、基本はこんな装備で楽しんでいます。

暖房なしは一酸化炭素中毒の危険こそありませんが、代わりに凍えてしまう心配が出てきます。

耐寒装備は『やりすぎ』ってくらいでちょうどいい。

自然をダイレクトに感じられる暖房なしのスタイル、楽しいですよ。

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