冬、それも雪中のキャンプにおいて、絶対にお金をかけた方が良いのがブーツ。
じっとしている時間の長いキャンプでは足先が冷えやすく、対策は非常に重要です。
-10℃以下になることも珍しくない裏磐梯。そこで毎年雪中キャンプを楽しむぼくが愛用しているスノーブーツは、『SOREL(ソレル)パックナイロン』
-40℃まで対応する耐寒性能を持ちながら、街履きもこなすオシャレなデザインのスノーブーツです。
今回は、もう10年以上使い続けているパックナイロンをレビューします。
カナダ発の耐寒ブーツ 【SOREL(ソレル) パックナイロン】
ソレルは、1962年、極寒のカナダで誕生したシューズメーカー。
レザーアッパーにラバーボトム、着脱可能なフェルトライニングを組み合わせた防寒靴のスタンダードを創り出した、ウインターブーツの代名詞的な存在です。
ソレルのブーツは、どんな寒さでも平気そうなゴツさとアウトドアライクな見た目、なのに街でも映えるスタイリッシュさを併せ持った絶妙なデザインバランスが素敵。
スペック
アッパー | 防水ナイロン |
ソール | ラバー |
インナーブーツ | 9mm厚フェルト |
重さ | 714g(サイズ27cm/片足) |
使用限界温度 | マイナス40℃ |
サイズ | 25~30cm(1cm刻み) |
外観
-40℃に対応するだけあり、なかなかボリュームがあってゴツいブーツです。
けれど、実際に履いてみると野暮ったくならず、わりとどんな服装でもスマートに決まるのは、それだけデザイン性が優れているからなのでしょう。
本体の素材は防水加工を施したナイロンで、水の侵入や冷たい風を防ぎます。
雪中での活動程度なら、内部が濡れることはまずありません。川に入ったりはさすがに無理でしょうけど。
それでも、くるぶしの辺りから下はラバー素材で完全防水。
水たまりだろうが溶けた雪だろうが、まったく問題にしない防御力です。
靴ひもを結んだ状態だと分かりづらいですが、アッパー部分は、ブーツ本体とタンが一体になった構造をしています。
ようは長ぐつみたいに筒状になっているので、タンの両脇から水や雪が侵入する心配もなし。
縫製もふくめ全体的な造りはかなりしっかりしており、10年以上たった今も、ほつれや破れはありません。
とても頑丈な靴ですよ。
インナー
パックナイロンの内側は、取り外しの可能なインナーブーツになっています。
材質はフェルトで、厚さは実に9mmもある!
この分厚いインナーのおかげで、-40℃という圧倒的な耐寒性能を誇ります。
透湿性にも貢献しており、普通の長ぐつや革ブーツとくらべ、ずっと蒸れにくく快適な履き心地。
靴紐を解けばすぐ取り外せるので、もし靴の中が濡れてしまっても簡単に乾燥させることが出来て便利です。
サイズ感
パックナイロンのサイズは、普段はいている靴より少し大きめを選ぶと良いようです。
というのも、
- 冬靴なので、厚めの靴下を履けるように
- 靴紐を解かなくても脱ぎ履きできるように
との理由から。
ぼくは普段は26cmで、パックナイロンは27cmを選びました。
ちょうど良く、とくに大きすぎるということはありませんよ。
靴下を2枚履きするとちょっとキツめになるので、人によっては2サイズ上でも良いかもしれませんね。
防水性・耐寒性
毎年、冬の雪中キャンプをこのパックナイロンで楽しんでいます。
よく行く裏磐梯は、積雪はメートル越え、気温-10℃を下回る日も珍しくないガチの寒冷地ですが、足元は快適そのものです。
雪原にズンズン入って行っても、中が冷えたり濡れたりなんてことはありません。
こんな状態で食事をしたりノンビリしたりしてますが、ぜんぜん平気。
もちろん防水スプレーなんて必要なしです。
ただ-4~-5℃くらいからは、雪上でじっとしていると足先にだんだんと冷たさを感じてきます。
まぁそれでも、何時間も同じ姿勢でいるワケじゃないので、「冷えて辛い!」ってほどではないですけどね。
適度に動いていれば大丈夫。
行動している分には、-18℃でも平気でした。
ウインターブーツのなかでも最強クラスの耐寒性です。
カリブーよりパックナイロンを選んだ理由
ソレルといえば、有名なのはパックナイロンではなく『カリブー』のほうでしょう。
ぼくも購入のさい、この2足で悩みました。
見た目もよく似ていますしね。
パックナイロンとカリブーの主な違いはこちら。
値段 | カリブーの方が約7,000円高い |
素材 | パックナイロンはナイロン・カリブーはヌバックレザー |
外側の大きさ | カリブーの方が大きい |
重さ | カリブーの方が約200g重い |
このうち重視したのは、素材と外側の大きさ、重さです。
ナイロンかレザーか
結果的にパックナイロンを選んだ理由は、メンテナンス性です。
レザーは、やはり手入れが必要になってきます。
それがね・・・面倒だったんですよ!
なので、ほぼメンテナンスフリーなナイロンにしました。
とはいえ、ナイロンは素材的にいつか寿命がきます。
対してレザーはきちんと手入れすればずっと使えるので、マメにメンテナンスできる人はカリブーが良いかもしれませんね。
スノーシューが履けるかどうか
外側の大きさを気にしたのは、スノーシューを履きたかったから。
カリブーは、ちょっと大きすぎ&重すぎるのです。
耐寒性は同じなのですから、アウトドアで動きまわるには、少しでも小さく軽いパックナイロンの方が適していると判断しました。
まとめ
キャンプはじっとしている時間の長いので、冷え具合は想像以上です。
ウインターブーツは各アウトドアメーカーからも発売されていますが、こと『防寒性』を重視して選ぶならば、やはりソレルが最有力候補ではないでしょうか。
防雪能力も完璧なので、雪中キャンプで履くならば、まず間違いない選択。
けっして安い靴ではありませんが、しっかりした造りだし、真冬にしか使わないというのもあってかなり長持ちしますから、コスパはかなり良いです。
ただ、ナイロンはどうしても素材的に寿命があります。
ぼくの10年越えのパックナイロンは、だんだんとコーティングが剥がれてきました。生地はまだまだ大丈夫そうなんですけどね。
ラバー部分は、メンテしていたおかげかヒビ割れなどもなく、こちらもまだまだイケそう。
ほんと頑丈なブーツ。まさに頼れる相棒です!
コメント
コメント一覧 (3件)
shizuwaさん、こんにちは!
私も同じ靴履いてます。すごくすごく気に入ってます。
1月の残雪キャンプでも、なんのその、でした。
登山用の分厚いメリノウールソックス+レッグウォーマーで
ぬくぬくをプラスしています。
でも、雪深いキャンプしているsizuwaさんと同じなんて、
オーバースペックですね。苦笑
私はメルカリで安く買いました。なので、色は選べず黒です。
カーキ、カッコイイ!
さめじろうさん、こんにちは。
パックナイロン、さめじろうさんも履いているんですね!
ぼくもかなりお気に入りで、気づいたら10年経ってました。
ほんと、良い靴ですよね。
すこしづつコーティングが剥がれてきているので、だんだん買い替えかなと思っているのですが、
なるほど、メルカリって手もありますね!
やっぱりオフシーズンを狙ったほうが安く買えたりするのかなぁ?
ぼくもメルカリチェックしてみます!
shizuwaさん、こんにちは。
メルカリで購入した時期は4月中旬でした。
出品者のご家族が1度だけ雪山旅行で使用したもの、とのこと。
とうわけで、オフシーズンとなるこれからが狙い目でしょうか。
良いものが見つかるといいですね。