一口にキャンプと言ってみても、そのシチュエーションは多々あって、それぞれ良さがあるものです。
晴天の下では爽快な気持ちになるし、雨は雨で落ち着いた雰囲気が好き。
静かに波が寄せる湖畔とか、5月ころの新緑が映える森も良いなぁ。
自然が相手の遊びですから、季節や天候・場所の組み合わせで、様々な場面が味わえる。
それがキャンプの面白さ。
1月・真冬の裏磐梯で、いつもの雪中ソロキャンプ!
ぼくがいちばん好きなのは冬。
深い雪に沈んだ場所なら、だれも入って来ないから。
なので冬に行くキャンプ地は、ほぼ毎回のように裏磐梯。
マイナスの気温とメートルを越えるフカフカな雪のおかげで、人気のない静かな時間をすごせます。
これが最高に癒される!
つくづく自分、ぼっち好きだなぁw
1月下旬。
そこそこの寒波がやってきた週末、裏磐梯の『みちのくキャンプ場』へ行ってきました。
除雪していない奥の方が、お気に入りのキャンプフィールドです。
車を停めて、バックパックとスノーシュー装備で雪原を100mくらい行くと、いつものスポットに到着だ・・・けど、息が上がる!
もう歩けない。あれ、こんなに大変だったっけ?
中間地点で足を止め、「スゥ~ハァ~」と呼吸を整えて、もうひと踏ん張り。
昨年は一息で行けたハズなんだけどなぁ。
雪をしっかり踏み固めてスペースを確保したら、冬のメインテント、マーモット・フォートレスを設営します。
白い世界に、この鮮やかなオレンジのコントラストが最高に良き。
1月の新雪、装備無しでは膝まで埋まってまともに歩けやしないから、ここまで入ってくるキャンパーはいません。
まさに、ぼっちの楽園ですよw
ああ、ほんとうに静かだ。
キツツキの嘴が奏でる『カカカカッ!』という音が、森の方から響いてくる。
ただ、それだけの世界。
この静けさには、自分が日々どれほど騒がしい中にいるのかと、あらためて思い知らされる。
そのギャップがショックでもあり、可笑しくもあり。
まぁ、そう感じられるうちは大丈夫なのだろうw
「けっこう冷えるなぁ」
と温度計を見てみたら、まだ陽はあるにもかかわらず、すでに-7℃まで下がっていました。
なるほど寒波だ。
けれど、ハクキンカイロとマグマカイロで武装した我が身体には、どうというコトはない!
さぁ、散歩いこ。
辺りには、好奇心を刺激する『踏み跡のない雪原』が広がっていますからね。
スノーシューを履いて、雪上を軽快に歩いて行きます。
愛用の【GARNEAU(ガノー) COURSE BOA】は雪上ランニングにも対応した超軽量モデル。
ちょっとしたスノーハイクにはもってこい。
目的も、目的地さえも必要なくて、ただブラブラと彷徨っているだけでも飽きるコトのない雪の散歩。
森の中だって自由自在。
スキーなどのウインタースポーツとは、また違った楽しさがあります。
ウェアは今やワークマンで揃うし、スノーシューだって平地だったら簡易なもので十分。
けっこう手軽にできるものです。
今シーズンから使っているウェア【ワークマン・INAREMライトウォームパンツ】も相当イイ感じ。
この気温でも動いていれば寒くはないし、濡れないし、蒸れもしない。
値段を考えたら本当にスゴイです。
そこそこ天気は良いものの、胸に吸い込む空気が冷たい。
-7℃の冷気とチョット強めに吹き抜ける風。
キャンプするにはイマイチの条件なんだろうけど、こういう方が楽しいんだよね♪
日常の環境から離れれば離れるほど、気分が盛り上がります。
それを手軽に味わえるキャンプは、やっぱり素敵。
綺麗な雪の風紋が、寒々とした空気を演出。
冬ですなぁw
これまた今シーズンから使い始めた【防寒テムレス】は、完全防水な点はとても心強いのだけど、この気温と風の中では指先が冷える場面がある。
耐寒性能は、ウインタースポーツ用のグローブほどじゃない。
だからこそ重ね履きの出来るラインナップになっているから、無問題ではあるんだけどね。
暖かさには期待しすぎない方が良いです。
ただ、防水なのはひじょうに助かる。
雪遊びにもってこいだ!
冬でも葉を落とさない針葉樹の緑が映える。
コントラストの際立つ白一色の風景の中で見ると、すごくきれい。
なんだか、生命力を感じるのです。
あちこちに氷柱ができていて、陽が当たるとキラキラしてツリーみたいだ。
ぼくは雪国住まいなので氷柱は窓から普通に見ることができるけど、人口建造物じゃなく自然のなかにあると、また趣きが違うよね。
いろいろと角度を変えてしばらく鑑賞を楽しんでいたものの、-7℃の吹きっさらしの中では、じっとしていると流石に寒い。
テント帰ろ。
夜になっても風は止まず、どうやら焚き火は無理そうだ。
まぁそうなるのは天気予報でわかっていたし、ある意味予想通りなので、ちゃんと代わりの準備はしています。
じゃん!アルコールストーブ~!
前回と同じように、タープ下でささやかな炎を愉しむとしましょうか。
これはこれで良いんだよね~。
この『こじんまり感』がなんとも言えない。
静寂のなか静けさがより深まって、少量のお酒でも雰囲気だけで酔えてしまう。
聞こえるのは吹き抜ける風の音だけ・・・なんて浸っていたら、このあと盛大にひっくり返した。
もうぜんぶ台無し。
一気に意気消沈して、ふて寝の夜ですw
テントを滑り落ちる雪の音の頻度から、夜のあいだも降っていたのは分かってた。
出入口のファスナーを上のほうから少し開けて、外をのぞいて見たところ・・・。
タープの天井が弧を描いてる。
やっぱり積もったね、雪の重みで弛んでいるな。
ちょっと張り直しましょうか。
サラサラの軽い雪だから、手で払うだけでするっと滑り落ちていく。
積雪は4~5cmってところかな?
思ったほど積もってないな。
雪国では、このくらいはまだまだ普通です。
除雪に関しては、氷点下はやっぱりラクです。
溶けて濡れることもないからね。
テントまわりの雪は・・・面倒だ、撤収のときでいいや。
とりあえず朝食にしましょ。
一時期はうどんばかり食べていたけど、最近はもっぱら、カレーメシ一筋になってしまいました。
手軽な上に美味しいよね、コレ。
へたなレトルトカレー+アルファ米よりもウマいと思う。
ここに色々な食材を加えるのも楽しくて、ソーセージとかタマゴは鉄板。
今日は餅を持ってきました。
元はお米なんだから、不味くなるワケはない。
うん。
美味~
手軽だし満腹感あるし、食感変わって楽しいし、これは大アリですな。
お腹もいっぱいになったコトだし、撤収!
まとめ
これを書いている今は2月の下旬。
だんだん冬も終わりに差し掛かかってきた時期です。
雪中キャンプはやっぱり1月がもっとも楽しい。
さらさらパウダースノーが最高です。
ひっくり返した夕食の鍋は、具材は雪ごと拾ってもどし、スープはオツマミやチーズせんべいなど味の濃い食材をありったけ入れ、塩コショウで整えて食べました。
なにかの実験みたいで、これはこれで美味しかったですよ、ホントです。はい。
アルコールストーブも一緒にひっくり返ったけど、雪上だったので事なきを得ました。
燃え尽きるまでそのままにしとけば無問題です。芝生だったらヤバかった。
コレがあるからアルストは怖い。
やっぱり、使うのは冬限定かなぁ。
もしくは、思い切ってストームクッカー導入しちゃおうか!
コメント
コメント一覧 (2件)
shizuwaさん、こんにちは。
テムレス、うちにもおります。
冬キャンプの食器洗い用に、夫が購入していましたが
買うだけで洗わない夫・・・。
どうやら雨天通勤用のバイクグローブ代わりにしている様子。
あーあ。
カレー、一皿ですが、ひっくり返したことあります。
凍り付きましたね。
その時のことを思い出しながら読んでいましたが、
雪上はセーフ、まさかの利点ですね。
風紋とかこれまで見たことないです。
雪国のふつう、新鮮です。
さめじろうさん、こんにちは。
テムレス便利ですよね。
防寒だけでなく、濡れ作業にも使えるのが助かります。
あとは焚き火に対応してくれれば完璧なのですが・・・。
防水・防寒・耐火・耐熱みたいなw
アルストのひっくり返しは、けっこうみんな経験しているのでしょうか?
今回は雪で助かりました。
やっぱり、酔っ払いにアルストは危険だと、思い知ったキャンプでしたw